還暦60代前後、みんなの「純貯蓄額」はどう変わるのか

~ほんとの貯金額は、どのくらい?~

Tatsiana Khamitskaya/shutterstock.com

「”老後”とは何歳からを指すのか?」

そう問われた場合、みなさんが思い浮かべる年齢は、いくつでしょうか。

この春(2021年4月)、改正高年齢者雇用安定法の施行によって、70歳までの就業機会確保が企業の努力義務になりました。来年(2022年4月)からは年金改正法が施行され、老齢年金の受給スタート年齢の上限が、70歳から75歳にまで引き上げられます。

『「還暦60歳」は、もはや老後ではない』といったところでしょうか。とはいえ、60代を境に生活スタイルが大きく変わる人が多い、ということは確かであるといえそうです。

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「人生100年時代」が近づきつつある今。60代時点での貯蓄額は、その後の安心した生活を支える基盤といえるでしょう。

今回は、総務省が先日公表した「家計調査報告」の最新版を参考に、60代前後の貯蓄額の動きを確認しつつ、老後のお金の準備についても考えていきます。

還暦60代前後「貯蓄と負債」はどう動く?

さっそく、2021年5月18日に総務省統計局が公表した「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2020年(令和2年)平均結果-(二人以上の世帯)」から、世代別の貯蓄現在高・負債現在高を抜粋します。

最後に、貯蓄現在高から負債現在高を差し引いた「純貯蓄額」を見ながら、世代間の貯蓄額の動きをつかんでいきましょう。

それぞれ、全世代の平均と40代についてもについても比較の対象としてごらんください。

世帯主の年齢階級別「貯蓄現在高」

平均(全世代)・・・1791万円
40代…1081万円

50代・・・1703万円
60代・・・2384万円
70代以上・・・2259万円

世帯主の年齢階級別「負債高」

貯蓄事情を眺めたあとは、「負債」ここからは、二人以上世帯の「負債現在高」そして、負債のうち「住宅ローン(※)」の残高を見ていきます。

※「家計調査」では「住宅・土地のための負債」と表記されていますが、ここでは便宜上
住宅ローン」と記載します。

平均(全世代)
現在負債高…572万円
うち「住宅ローン」…518万円

40歳代
現在負債高…1231万円
うち「住宅ローン」…1152万円

50代
現在負債高…699万円
うち「住宅ローン」…620万円

60代
現在負債高…242万円
うち「住宅ローン」…192万円

70代以上
現在負債高…86万円
うち「住宅ローン」…66万円

いずれの世帯も、負債のほとんどが住宅ローンであることは確かでしょう。次では、還暦60代前後の「純貯蓄(ほんとうの貯蓄額)」を見ながら、各世代の貯蓄事情が還暦60代をはさんでどのように動くかを確認していきます。

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執筆者

 早稲田大学第一文学部卒。学参系編集プロダクションなどで校正・校閲・執筆を学ぶ。人文・社会系一般書籍、中学・高校社会科教材、就職試験問題の制作関連業務において15年以上の経験を持つ。現在はLIMO編集部において、金融系メディアの編集者兼執筆者として、コンテンツ制作や編集に携わる。紙媒体での経験を生かし「お金とくらし」にまつわる情報を丁寧に発信している。