勝ち組の印?ひとり暮らしで「貯金1000万円」は何割いるのか
「将来のためにできるだけ貯金は増やしておきたい」という気持ちは、私たちみんなに共通するものでしょう。ここからは、ひとり暮らし世帯の貯金額を詳しく見ていきます。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査] 令和2年調査結果」から抜粋します。貯金1000万円を目標としている方は参考にしてみてください。
単身世帯の金融資産保有額
(金融資産を保有していない世帯を含む)
全国平均:653万円
全国中央値:50万円
単身世帯の金融資産保有額分布
(金融資産を保有していない世帯を含む)
金融資産非保有:36.2%
100万円未満:17.2%
100~200万円未満:6.9%
200~300万円未満:4.3%
300~400万円未満:4.0%
400~500万円未満:2.9%
500~700万円未満:5.1%
700~1000万円未満:4.3%
1000~1500万円未満:4.5%
1500~2000万円未満:2.6%
2000~3000万円未満:3.1%
3000万円以上:5.6%
無回答:3.4%
この資料でまず初めに驚く点は、平均と中央値の差の大きさではないでしょうか。
平均は一部の高い数値に該当する人が全体の平均を引き上げる傾向があるため、一般には中央値の方が実際の生活での体感に近いといわれています。
全国の平均と中央値では約600万円も貯金額に差があります。その要因は金融資産非保有者、いわゆる「貯金ゼロ」の方の割合が36.2%もあることでしょう。
今回のテーマである「貯金1000万円」以上のひとり暮らし世帯の割合は合計15.8%と、実に1割強しか該当しないことが分かりました。
貯金ゼロを含む金融資産100万円未満のひとり暮らし世帯が全体の53.4%をしめる中、「貯金が1000万円以上ある」、というひとり暮らしの方を「勝ち組」と呼ぶことはあながち間違いではなさそうです。