上司vs部下「カメラをオンにして」と頼んだだけでハラスメント?

ビジネス、今日のひとネタ

「リモハラ」という言葉を耳にしたことはありますか? 近頃ニュース番組などで取り上げられることも増えたため、ご存じの方も多いかもしれません。リモートワーク中に行われるパワハラやセクハラのことをリモートハラスメント、略して「リモハラ」と呼ぶそうです。

東京や大阪などでは3度目となる緊急事態宣言が発令されたため、再びリモートワークに切り替える企業が増えてきています。それに伴って、この「リモハラ」もまた増加しているといいます。東京都の小池百合子都知事が、特別な相談窓口を開いて対応を行うと発表するほどに大きな問題となってきているのです。

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「ようやくリモートワークでの業務に慣れてきたと思ったら、今度はリモートのハラスメントかよ」と頭を悩ませている人も多いのではないでしょうか。では、一体どのようなことが「リモハラ」と呼ばれているのでしょう。

「常にカメラはONにせよ」ってどうなの?

業務を確認するために、カメラの映像を常時ONにするよう指示を出していませんか? 部下が仕事をしっかりとやっているのか、カメラで確認するのが簡単だからとついついやっている方も多いと思います。しかし、見られている側からすればずっと監視されているように感じてしまうものです。カメラをONにするときに化粧やひげなどの身だしなみに対して指摘されるのも不快だという声も多く見られます。

SNS上では、部下の側とおぼしき人の意見として、

「カメラONの強要はずっと監視されているみたいで気持ち悪い」
「会議は書類見るだけだから顔の映像なんて必要ないでしょ」
「会議や打ち合わせの時だけカメラをONにすればいいじゃん」

といった、カメラ常時ONまではやりすぎだという声がある一方で、上司や先輩と思われるアカウントからは、

「サボる社員がいなければ、カメラで監視なんかしないよ…」
「化粧やひげなどの身だしなみは社会人として当たり前なのにリモートになったらなんでハラスメント扱いなの?」
「会社に来なくていいよっていう代わりにそうしているんだから、そのくらいは協力してほしい」

と、カメラONだけで「リモハラ」になることへの驚きや憤りの声も上がっています。

いずれにせよ、「規定通り働いているか確認するため」にとカメラ映像のONを強要したり、在宅勤務中の身だしなみを注意したりするのは、「リモハラ」にあたる可能性もあるようです。

なんでプライベートに口出ししてくるの?

「おしゃれな置物だね」と部屋の小物で雑談をするなんてこともありますよね。実はこれも「リモハラ」じゃないかという人もいるのです。

部下との交流のために、部屋の模様や置物についての話しているつもりでも、人によっては「プライベートなことに踏み込まれている」と感じることがあります。在宅勤務で仕事とプライベートの境界線があいまいになる時こそ、話題選びには注意するようにしましょう。

ネット上でもやはり、上司側と思われる人から、

「交流のために話しただけで『リモハラ』になっちゃうの?」
「これじゃ何も話せないじゃん」
「嫌なら背景消したりぼかしたりすればいいだけ。リテラシーないのをマネジメントのせいにしないでほしい」

というように、あくまで交流のためだからそこは理解してほしい、部下の側でもできることがある、といった意見が上がっています。一方で、部下側からは、

「部屋が汚れているねって言われたが、そんなこと言われたくない」
「赤ちゃんが泣き声を注意されたが、どうしようもないじゃないか」
「普段の信頼関係もつくってなかったのにリモートになったら家に土足で踏み込んでくるという神経がわからない」

というように、プライベートなことには口を出してほしくないとの意見も多くみられました。

また、退勤時に飲みに行くことによってコミュニケーションをとってきた人も多くいるため、その名残からか、「毎日の業務後にリモート飲み会に誘われる」という意見もSNS上で多くみられました。自粛で予定がないため、断ることもできず、上司がいつまでもログアウトしないために夜遅くまで付き合わされるなんてこともあるそうです。

お互いに気をつけつつ快適な勤務環境を

いろんなことがハラスメントと呼ばれる時代。ハラスメントにならないためには「相手の目線になって考えること」が大切です。親切のつもりでやっていることも、相手が嫌がればハラスメントになってしまいます。一方で、気に入らないことを何でも「ハラスメントだ」と言って騒ぎ立てるような人もいるのも現実。そもそもハラスメントを意識しすぎて何も話さないようになってしまうと、コミュニケーションのない冷たい職場になってしまいますよね。なかなか難しいところです。

職場で「リモハラ」に対する知識を深める一方で、お互い広い心で、快適で業務効率のいい在宅勤務の環境をつくっていきましょう。

クロスメディア・パブリッシング

参考記事

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執筆者
クロスメディア・パブリッシング

2005年創業。ビジネス書・実用書を中心とした書籍出版や企業出版、メディア・コンテンツ事業、デザイン制作事業などを手がける。主な刊行書籍に、20万部突破の『誰からも「気がきく」と言われる45の習慣』をはじめ、『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』 『起業家のように企業で働く』 『すべての仕事を紙1枚にまとめてしまう整理術』 『21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由』 『自分を変える習慣力』 『鬼速PDCA』など。