「老後は年金があるから大丈夫!」と考えている人。
「年金はあてにできない」「老後のお金は自分で準備するつもり・・・」と考えている人。
私の周りには後者のように考えている人が多いようです。老後の生活費である年金を頼りにできないのは、なんともさみしい限りです。
私自身、大学卒業からこれまでファイナンシャル・アドバイザーとして、多くのお客様のファイナンシャル・プランニングを担当してきました。
立場が逆ではありますが、特に年金に関しては、60代、70代のお客様に貴重なアドバイスを頂戴したこともあります。実際に年金を受け取っている方からのお話しは、自分の年金のことを考えるきっかけにもなりました。
今回は、国民年金と厚生年金の受給額やその差、そしてその格差を埋めるにはどうすればよいのか、詳しく見ていきたいと思います。
厚生年金の受給額・受給者数
それでは、厚生労働省の年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもと、に厚生年金の受給額と受給者数についてみていきます。
厚生年金保険(第1号)年金月額階級別老齢年金受給権者数
- ~1万円:11万8761人
- 1万円~2万円:2万554人
- 2万円~3万円:7万2361人
- 3万円~4万円:12万4485人
- 4万円~5万円:12万9916人
- 5万円~6万円:17万4221人
- 6万円~7万円:39万931人
- 7万円~8万円:68万7211人
- 8万円~9万円:94万1392人
- 9万円~10万円:112万4290人
- 10万円~11万円:110万7208人
- 11万円~12万円:100万2179人
- 12万円~13万円:91万3139人
- 13万円~14万円:88万1277人
- 14万円~15万円:89万2573人
- 15万円~16万円:92万2995人
- 16万円~17万円:97万2110人
- 17万円~18万円:100万4084人
- 18万円~19万円:97万7454人
- 19万円~20万円:90万6204人
- 20万円~21万円:77万8400人
- 21万円~22万円:60万8254人
- 22万円~23万円:43万276人
- 23万円~24万円:29万5935人
- 24万円~25万円:19万9802人
- 25万円~26万円:12万8421人
- 26万円~27万円:8万312人
- 27万円~28万円:4万7813人
- 28万円~29万円:2万4606人
- 29万円~30万円:1万1790人
- 30万円~:1万8005人
こうしてみてみると、受給額の範囲はかなり幅広いことがわかります。収入によって受給額は大きく異なるとはいえ、10万円未満の人は全体の約23%、5人に1人が該当します。
一方で、数は少ないにしても、30万円以上受給している人もおり、受給額にかなりの差があることがわかります。
国民年金の受給額・受給者数
次に、国民年金の受給額と受給者数を見ていきたいと思います。
国民年金 年金月額階級別老齢年金受給権者数
- ~1万円:7万8940人
- 1万円~2万円:30万5498人
- 2万円~3万円:96万2046人
- 3万円~4万円:297万367人
- 4万円~5万円:470 万5988人
- 5万円~6万円:766万5866人
- 6万円~7万円:1448万1778人
- 7万円~:182万1629人
国民年金の場合、受給額が5~7万円の範囲に収まる人が多いようです。
ちなみに令和3年度の老齢基礎年金は満額で月額6万5075円支給されます。
満額でこの額ですから、満額受給の条件を満たしていない人はこの額より低くなります。ただし、レンジ自体がそれほど大きくないので、厚生年金ほどの差が生じにくいことは確かです。
老後格差を埋めるために
厚生年金のデータでは受給額に大きなバラツキがあり、受給額が30万円以上と答える方もいれば、1万円以下と答える人がいるなど、同じ受給者間でも大きな格差があります。
一方の国民年金は受給額自体が生活を支えるには十分な額とは言えず、こちらも不安が残ります。
国民年金と厚生年金の受給額の差、厚生年金受給者間の受給額の差。この差を埋めるためには何が必要でしょうか。
格差解消のポイント1つ目:早く準備に取り掛かる
老後の準備が自分には必要だと感じたなら、すぐに行動を始めることをオススメします。
お金を増やすためには、時間が何よりの味方になるからです。しかも、過ぎてしまった時間は取り戻すことができません。
「気づいたときが始めどき」です。お金を貯める期間が長ければ長いほど、資産を増やすことができます。
格差解消のポイント2つめ:商品をうまく選んで効率よくお金を増やす
世の中には多種多様な金融商品が出回っていますが、うまく商品を選んで、資産を形成する必要があります。
商品選びがうまくいけば、効率よくお金を増やすことができます。イデコやニーサなどの非課税制度を上手に活用するのもいいですね。
格差解消のポイント3つめ:金融のプロに相談をする
これは、何からどう始めればいいのか分からない方向けですが、IFA(独立系ファイナンシャル・アドバイザー)などに相談してみるのも良い方法です。
専門用語などが多い金融のことは、なかなかとっつきにくい分野でもあります。ましてリスクがあるものを選ぶとなると、ますます敬遠しがちです。
一方、海外ではこのようなリスク性商品を老後の資産形成のために活用しています。IFAなどが世間で広く認知され、身近なお金のアドバイザーとして活躍しています。
わからないからと言って、金融や経済のことを避けてしまうのは、とてももったいないことです。将来の資産を増やすチャンスをみすみす逃してしまっているのは残念な状況です。
専門家に相談することによって、今まで疑問に思っていたことが解決される場合もあるでしょう。ぜひ相談することを検討してみてくださいね。
まとめにかえて
年金をいくら受け取れるかは、年収や働き方によって大きく異なります。
特に自営業の人ですが、老後資産の柱は国民年金になります。厚生年金を受け取れる会社員と比べ、老後の準備はより重要になってくるでしょう。
老後までにいくら準備をしたらいいか、まずは確認することが大切です。
いくら必要なのかがわかれば、あとは貯蓄のやり方を考え、それを繰り返すだけで、確実に老後に向けての準備はできます。
前章でも述べたとおり、その際はお金のプロにアドバイスをもらいながら続けることをおすすめします。
参考資料
尾崎 絵美「厚生年金と国民年金だけで老後は本当に安心か」(LIMO)
厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
日本年金機構 年金Q&A(年金額の改定)
