高齢世帯「支出のチェックポイント」
ここからは、先ほどの紹介した支出の中から、特にチェックしておきたいポイントについて解説します。
住宅費
同調査では、住宅費が夫婦世帯で住居1万4518円、単身者世帯も1万2392円とかなり低い水準です。これは、高齢者世帯の持ち家率が高いために、平均値が大きく引き下げられていると推測されます。
老後も賃貸で暮らす人や住宅ローンの返済が終わっていない方、マンションの管理費や修繕積立金が高額な方などは、毎月の生活費がさらに必要になるかもしれません。
交際費
高齢者の交際費は、現役世代と比べて増加しています。同調査より2人以上世帯のうち勤労世帯の消費支出に占める交際費の割合が4.5%なのに対し、高齢者2人世帯では8.8%です。
実はこの交際費には「他の世帯への贈答品やサービスの支出」が含まれているのです。高齢者の場合、子どもや孫へのお祝い金やプレゼントが多いと考えられます。子どもや孫を喜ばせたいという気持ちもあると思いますが、その結果「老後破産」とならないように、無理のない範囲に抑えたいものですね。
保健医療費
保健医療費も現役世代と比べて増加しています。同調査より2人以上世帯のうち勤労世帯の消費支出に占める保健医療費の割合が4.3%なのに対し、高齢者2人世帯では7.2%です。
病気やケガで入院する際、または介護などで高額な費用が必要になることもあるため、生活費とは別に医療・介護費を備えておくと安心かもしれません。