株式市場の振り返り-日経平均株価は一時18,000円台を回復、TOPIXは15か月半ぶりの7連騰

2016年11月18日(金)の主要指標(カッコ内は前日終値比)

  • 日経平均株価 17,967円(+104円、+0.6%) 3日続伸
  • TOPIX 1,428.4(+5.3、+0.4%) 7日続伸
  • 東証マザーズ総合指数 918.4(▲1.9、▲0.2%) 5日ぶり反落

東証1部上場銘柄の概況

  • 値上がり銘柄数:1,333、値下がり銘柄数:523、変わらず:129
  • 値上がり業種数:24、値下がり業種数:9

東証1部の出来高は25億4,106万株、売買代金は2兆7,241億円(概算)となり、いずれも前日より増加しています。110円/ドルを超える円安進行などを受けて、日経平均株価は寄り付きから高値となり、取引時間中には10か月ぶりに18,000円台を回復しました。

その後も一時、前日比+180円超高となりましたが、後場は徐々に警戒感が出た結果、終値では18,000円台を維持できませんでした。しかし、依然として買い意欲は強いようであり、週明け21日(月)の相場に注目が集まります。なお、TOPIXは7連騰となりましたが、これは昨年7月29日~8月10日に記録した9連騰以来になりました。

一方、東証マザーズの出来高は4,103万株、売買代金885億円となり、ほぼ前日並みでした。依然として物色テーマが欠けており、総合指数も5日ぶりの反落となりました。ただ、大型株市場の好調が続いていることで、一部の個人投資家には新興市場の割安銘柄を買い戻す余裕が生まれているとも考えられます。週明け以降の動向に注目です。

自動車株が大幅上昇、日立建機や三菱電機も年初来高値を更新

個別銘柄では、円安進行を背景にトヨタ自動車(7203)、マツダ(7261)、富士重工(7270)など自動車株が急騰し、デンソー(6902)など自動車部品株も大きく値を上げました。また、日立建機(6305)が年初来高値を更新し、ファーストリテイリング(9983)も大幅上昇となり40,000円台を回復しています。任天堂(7974)も大幅上昇でした。

一方、トランプご祝儀相場の象徴的な上昇を見せていた三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)や三井住友フィナンシャルグループ(8316)など銀行株は続落となっています。また、取引時間中に年初来高値を更新した三菱電機(6503)も終値では下落しました。

新興市場では、そーせいグループ(4565)やCYBERDYNE(7779)など時価総額の大きい主力株が下落し、Gunosy(6047)も大幅下落となりました。また、ユーザベース(3966)も大きく値を下げ、串カツ田中(3547)も冴えない値動きに終始したようです。全体的には、新興市場らしいダイナミックな値動きは見られず、静かな相場となりました。

青山 諭志