「老後資金」はどのくらい要るのか
先述の「毎月4万3000円」の赤字分を、仮に貯蓄の取り崩しで補っていくと考えます。
この場合に必要となる金額は
1年間で4万3000円×12カ月=51万6000円
20年間で1032万円
これが単純計算の結果です。この試算をもとに、「60歳で退職した無職の夫婦が100歳まで生きる」ことを想定した場合、必要な老後資金は2000万円強。
もちろん、実際の老後生活に必要となるお金には個人差があります。一概に「老後にはいくら必要だ」ということはできません。とはいえ、いずれにせよ、公的年金だけでは足りない部分を何らかの形で補填していく必要があるわけです。
ちなみに、冒頭で紹介した「令和2年版厚生労働白書」では、収入を公的年金や恩給だけに頼る世帯の割合は2018年時点で5割を切っています。
就労による収入や財産収入(家賃所得や配当など)といった「公的年金以外の方法」で収入を得る世帯が過半数を超えていることが考えられそうです。「プラスアルファ」の収入源を考えたときに、ヒントとなりそうでしょうか。