「ご褒美代の使い道の条件はたった1つ。家族みんなで楽しめる使い方であることだけ。毎月順番でご褒美代の使い道を決める権利が回ってくる。『遊園地に行きたい』とか『おいしいものを食べに行きたい』でもOKだし、たとえばディズニーに家族みんなで行きたいというのは1~2万円だとちょっとおさまらない。それなら次の順番の人と相談して、同意が得られたら1か月分持ち越して次の月にディズニーに行くことができる」のだと言います。

これも子どもたちと対等な目線で相談して決めているもので、大人だからと強権を発動することはないのだそう。「うちの家族はみんな平等。でも、お金を稼いでくる大黒柱は妻。だから、妻がより仕事に集中できるようにみんなでサポートする。与えられるだけでなく、自分も何かを与えなきゃという意識が子どもたちにも根付いているみたいだ」と教えてくれました。

家族がラクするためのお金はどんどん使うべき

Aさんは「家族がラクするためのお金はどんどん使うべき」と言います。

「子どもが小さいときには自分も手が回らずベビーシッターの人に来てもらうこともたびたびあったし、今は自分の仕事で納期が近くて妻も忙しく家事に手が回らないというときは、家事代行をお願いすることもある。ストレスをためて生活したくないから、家族がラクするためのお金は惜しみなく使う」とのこと。

「今ではベビーシッターや家事代行を頼む機会は減ったけれど、買い物が大変なので若干割高でもネットスーパーを使ったりミールキットを買うこともある。せっかくの休みの日にわざわざ重い荷物を持って買い物してくるのも大変だし、疲れてしまう。そういう些細なストレスで家族をギスギスさせることのないようにラクするためのお金は使う」と話してくれました。

おわりに

今回は家族が幸せになるお金の使い方について、主夫になったAさんに話を聞いてみましたが、子どもたちとも対等に接する姿勢が印象的でした。同じ金額を使うとしても、配分の仕方や使い道によって家族の幸福度が大きく変化するものなのですね。

参考資料

大塚 ちえ