さいごに
国民年金の老後の受取り額を増やすしくみについてお話をしてきました。「これなら始めやすそう!」と感じられたものはありましたか?
今回は触れませんでしたが、年金の受給スタート時期を遅らせる代わりに受給額が増やせる「繰下げ受給」という制度があります。
繰下げ年齢の上限70歳で年金を受け取り始める場合、増額率は42%。さらに2022年4月からは、繰下げ年齢の上限が75歳まで引き上げられ、最大で84%まで受給額を増やすことができるようになります。
ご自身の貯蓄状況や健康状態を考えて慎重に検討していく必要があるものの、元気で長生きできることを前提として考えると、かなりお得な裏ワザであるといえそうです。
自営業やフリーランスには、会社員のように退職金はありません。でも、その代わり「定年」もありません。気力と体力があれば、長く細く働き続けるという選択肢が用意されています。
健康管理も、資金形成も、一朝一夕で結果が出るものではありません。若い頃からの地道な積み重ねが大切といえるでしょう。
長い老後を見据えた「お金の準備」は、できるだけ早いうちにスタートされることをおすすめします。
参考記事
- 厚生労働省年金局「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和2年12月)」
- 日本年金機構「付加保険料の納付のご案内」
- 「全国国民年金基金 公式HP」
- 全国国民年金基金「国民年金基金とiDecoの違い」