「自分で言うのもなんだけど、前の会社では仕事がデキるほうで、次にプロジェクトリーダーになるのは自分だと決まっていたし、同期の中では一番評価が高かった。前の会社の役員ともウマがあって順調に昇進できると思っていたけど、レベルの高い会社に行きたいという気持ちで転職してしまった」と続けます。

「今となっては、前の会社で昇進していったほうがよかったのでは、と後悔している」と、周囲についていけない不安を話してくれました。

人間関係が転職前の会社より悪かった

職場で過ごす時間は1日のかなりの割合を占めます。そのため、人間関係を重視する人も多いもの。人材業界から不動産業界へ転職した31歳のBさんは、新しい職場で人間関係に悩むことが増えたと言います。

「異業種への転職だったけれど、面接を受けたときは会う人会う人みんながいい人だった。不動産業界は給与水準が高くて面白い、以前は労働環境が悪いと言われていたけれど最近はやはり社会的な規制が厳しいので遅くとも20時には帰れている、などと聞いていた。だから転職を決めた」のだそう。

しかし、現実は甘くなかったようです。「実際に入社してみると、人間関係は最悪で、なぜそんな意地悪なことを言うんだろう?と思うような人もいる。課長や部長からは罵詈雑言を浴びせられることもあるし、同じフロアで怒鳴り声が聞こえてくるなんてことも日常茶飯事。いまは胃がキリキリするような環境で働いている」と話します。

面接に出てくる人はみんないい人だったと言いますが、「アレは面接だからいい人を装っていただけ。やっぱり営業マンってセールス用の笑顔を持っているんだなって感心半分、がっかり半分。自分は騙されていたんだと後悔している」と教えてくれました。

転職前に転職先の職場の実態を知るのは難しいですし、ましてや人間関係について深く知ることもできません。転職後に一番ネックとなる要素は職場の人間関係かもしれませんね。