退職金以外の「老後資金」は、早めに準備を始めたい
人生100年時代の足音が聞こえる今。私たちの老後生活は思いのほかに長くなることが考えられます。
一生涯という長いスパンで考えたとき、お金は漠然と貯めるだけではなく「育てる」意識を持つ必要があるかもしれませんね。
お金を育てる、つまり資産運用を行うさいに知っておきたいのが「複利・積立・長期」という3つのポイント。以下、簡単に触れていきましょう。
①「複利」
投資から得たリターンを手元に受け取らずに投資元本に組入れて、それも含めて投資を継続する方法です。複利の力を借りて、雪だるま式に投資元本を増やすことができます。
②「積立」
毎月決まった金額を同じタイミングで投資する方法です。
投資対象の価格が高いときは少なく、安いときは多く買い付けることになりますので、結果的に平均買付単価を「ならす」ことに繋がります。
③「長期」
「出来るだけ長い期間をかけて運用する」という意味です。投資期間が長いほど、上でも述べた「複利」の効果が高まります。
お金に限らずなにごとも、「継続は力なり」といったところでしょうか。
長い老後を見据えた資産運用は、若い頃からスタートし、できるだけ長い時間をかけて取り組まれることが、最終的な近道となるであろうことを、知っておいていただければと思います。
まとめにかえて
「恵まれている」「うらやましい」と思われることが多い公務員。やはりイメージ通り、その退職金事情は比較的「手厚い」ものであることがお分かりいただけたかと思います。
とはいえ、仮に退職金が「2000万円の大台」を超えたとしても、老後の生活は必ずしも安心できないという現状。これは、官民問わず看過できないといえるでしょう。
「現役時代に頑張って働いたぶん、セカンドライフはのんびり過ごしたい」
そんな願いを実現するためには、できるだけ早いうちに長い老後を見据えたお金の計画を立てられることをおすすめします。
ご自身に合う資産形成の方法が見つからない場合は、お金のプロフェッショナルのアドバイスを受けられるとよいかもしれません。
参考資料
- 日本経済新聞「公務員定年、31年度に65歳 政府が法改正案を閣議決定」2021年4月13日
- 内閣官房内閣人事局「退職手当の支給状況(令和元年度退職者)」
- 総務省「平成31年地方公務員給与の実態」
- 厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況(一時金・年金)の支給実態」
- 金融庁「人生100年時代における資産形成」(平成31年4月12日)
- 金融審議会「市場ワーキング・グループ第21回(厚生労働省提出資料)」
- 公益財団法人生命保険文化センター〈「生活保障に関する調査」/令和元年度〉
- 谷口裕梨「「うらやましい?」公務員の退職金はフツーの会社員といくら違うか」(LIMO)
- 佐藤 雄基「みんなの憧れ「公務員の退職金」民間より高いのは本当か」(LIMO)
- マネイロ「資産運用はじめてガイド」