同社が運営する「権八」は、2002年の米ブッシュ大統領来日時に小泉首相との会食が行われ、当時多くのメディアに取り上げられました。今回、時短要請拒否のニュースでグローバルダイニングの名前を聞いて”懐かしい”と思った方もいるのではないでしょうか。
小泉-ブッシュ会食の年、2002年12月期の業績は売上高118億円、経常利益5.3億円です。栄枯盛衰の激しい外食産業で減収減益ながら経営は維持されているものの、当時と比べると近年の業績の寂しさは否めません。
時短要請解除後の来客数が注目される
コロナ禍により、多くの外食企業の2020年度決算は厳しいものになりました。そして2年目に突入したコロナ感染は未だ収束には程遠く、外食企業の状況はさらに厳しくなると予想されます。
グローバルダイニングの3月の来客数は急増しました。しかしその後、コロナ第4波懸念で東京都でも4月20日から「まん延防止等重点措置」が実施されています。
そのため、3月の増収効果は一時的なものに留まる見込みです。ただ、東京都に物申した姿勢が話題となり、一部には共感の声もありました。訴訟の行方とともに、コロナ第4波による時短要請解除後の業績が注目されます。
参考資料
- 株式会社グローバルダイニング「月次売上速報(2021年3月度)」
- 株式会社グローバルダイニング「2020年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社グローバルダイニング「2019年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社グローバルダイニング「平成30年12月期決算短信〔日本基準〕(連結)」
- 株式会社グローバルダイニング「決算公告(平成14年12月31日現在)」
石井 僚一