株式市場の振り返り-円安等を背景に日経平均株価は3日続伸、新興市場は閑散状況続く
2016年11月14日(月)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 17,672円(+297円、+1.7%) 3日続伸
- TOPIX 1,400.0(+21.7、+1.6%) 3日続伸
- 東証マザーズ総合指数 870.2(+9.6、+1.1%) 反発
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:1,622、値下がり銘柄数:295、変わらず:69
- 値上がり業種数:30、値下がり業種数:3
東証1部の出来高は25億2,766万株、売買代金は2兆6,449億円(概算)でした。いずれも前日より減少しましたが、まずまずの水準をキープしています。為替が107円/ドルを大きく超える円安に振れたことなどから、日経平均株価は3日続伸となり、一時が+320円超高を付けました。
これは約9か月半ぶりの高値であり、トランプご祝儀相場はまだ続いていると見られます。ただ、一部の業種には利益確定売りの動きも見られるため、そろそろご祝儀ムードの沈静化が予想されましょう。
なお、蛇足ですが、TOPIXの終値は1400.00ちょうどとなり、滅多に見られない切りの良い数字でした。14日は、月が地球に近づき、68年ぶりに満月がひときわ大きく見える「スーパームーン」でした。残念ながら悪天候のため見られなかった地域が多かったようですが、TOPIXのジャスト数字がその代わりを果たしたのかもしれません。
一方、東証マザーズの出来高は2,841万株、売買代金483億円となりましたが、これは、約3年半ぶりの薄商いを記録した10月31日に匹敵する水準です。
総合指数こそ反発となりましたが、新興市場の閑散状況は非常に深刻と言えましょう。何か資金流入のきっかけになるような物色テーマが欲しいところですが、目立ったIPO案件も少なくなるため、まだ難しい状況が続く可能性が高いようです。
証券株と不動産株が大幅上昇、連日高値のコマツは利益確定売りに押される
個別銘柄では、相場環境の好転を背景に、大和証券グループ本社(8601)や野村ホールディングス(8604)など証券株が急騰しました。また、三井不動産(8801)など不動産株も大幅高となり、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)など銀行株も堅調でした。
また、円安進行によりマツダ(7261)や富士重工(7270)など自動車株も値を上げています。指数寄与度の大きい主力株では、ファーストリテイリング(9983)やファナック(6954)が上昇しました。
一方、塩野義製薬(4507)が急落し、連日で年初来高値を更新していたコマツ(6301)も下落して引けています。
新興市場では、そーせいグループ(4565)やCYBERDYNE(7779)がいずれも大幅上昇となりました。また、アカツキ(3932)が大きく値を上げ、串カツ田中(3547)も小幅反発となっています。
一方、グローバルウェイ(3936)が急落してストップ安となり、株価上昇が続いていたユーザベース(3966)も大幅反落となりました。なお、医療バイオ関連銘柄では、アキュセラ(4589)も大幅安で終わっています。
青山 諭志