「退職金相場」と「企業規模」
今回は民間企業の退職金事情について、「大企業」と「中小企業」を比較しました。
定年退職の場合をみても、「大企業」と「中小企業」では、1000万円以上の差があることがお分かりいただけたかと思います。
また「勤続25年」に絞ると、中小企業の場合は、自己都合、会社都合ともに500万円台。一方大企業であると1000万円を超えてきます。
民間企業の退職金相場には、勤続年数とともに、企業規模が大きく関係していることは確かなようです。
さいごに
最近では退職金制度を見直す企業も増えてきているようです。おつとめ先の退職金制度が確定拠出年金に変わった、という声も多く聞きます。
従来の日本企業の退職金制度は、いわゆる「終身雇用・年功序列」のもとではうまく機能してきました。
今はどうでしょうか。企業は即戦力を求めて経験者採用に注力し、キャリアアップを見据えたポジティブな転職を図る人が増えています。
就・転職時に、勤続年数や学歴に大きく左右される「退職金」にこだわる必要も薄れてくるでしょう。
いずれにせよ、はたらく現役世代は、老後のお金の準備を「会社まかせ」にする発想から「自分で準備する」意識をもつ時期が来ているのかもしれませんね。
ビジネススキルやキャリアが「付け焼刃」の準備で簡単に身に付くものではないように、お金も一朝一夕で貯まるものではありません。
リタイヤ後の生活を見据えたお金の準備は、できるだけ若いうちから着手されることをおすすめします。
参考資料
- 中央労働委員会「令和元年退職金、年金及び定年制事情調査」
- 東京都産業労働局「中小企業の賃金・退職金事情 調査結果の概要(令和2年版)」
- 谷口裕梨(LIMO)「退職金は大企業と中小企業で、いくら違うのか」