最近ではコロナ禍の影響で希望退職者を募る大企業がニュースで目立つようになってきました。

希望退職だと通常の退職条件よりも有利な条件が出ることがあり、実際に退職金の金額を提示されて心が揺れている人も多いことでしょう。しかしいくら有利な条件を提示されても働き慣れた企業を去ることは決して容易なことではありません。

私は大学卒業後、信用金庫での勤務経験があり、あわせてFPの資格を持つファイナンシャルアドバイザーとして、多くの方のファイナンシャルプラニングに関わってきました。

今回は退職金が大企業と中小企業でいくら違うのかをみていきたいと思います。

大企業の退職金はいくらか

まずは、大企業の退職金額をみていきたいと思います。

中央労働委員会公表の「令和元年退職金、年金及び定年制事情調査(2019年)」によると、資本金5億円以上かつ労働者1000人以上の企業を対象とした調査の中で算出された平均退職金額は以下の通りです。

大企業の退職金額(大学卒、事務・技術労働者、総合職相当、自己都合)

  • 勤続10年:186万1千円
  • 勤続15年:407万6千円
  • 勤続20年:801万8千円
  • 勤続25年:1287万円
  • 勤続30年:1898万3千円

大企業の退職金(大学卒、事務・技術労働者、総合職相当、会社都合)

  • 勤続10年:312万8千円
  • 勤続15年:588万4千円
  • 勤続20年:965万9千円
  • 勤続25年:1426万9千円
  • 勤続30年:2012万9千円
  • 定年:2511万1千円