ボルボが環境性能・リサイクル性について強く打ち出す理由と、今後の見通しは?

では、なぜこのように環境性能・リサイクル性について重点的に伝える形をとっているのでしょうか。

あくまでも推察ですが、環境性能・リサイクルを強く打ち出すことが日本市場で差別化するための一つの要因であるとボルボ・カー・ジャパンが判断しているためだと考えられます。

ボルボ車のサブスクリプション(定額制)サービスである「SMAVO(スマボ)」についても、この方針が反映されています。実は、スマボは新車のみの貸し出しではなく、メーカー認定中古車である「SELEKT車」に限定し、割安な料金に設定した「SELEKT SMAVO」というバージョンも存在するのです。

認定中古車ということを許容すれば、新車と同様のサービスを割安で受けられるということはメーカー側も「新車を売りさえすればよい」とは考えておらず、「状態の良い中古車もしっかり使ってもらう」というリサイクルの考え方を重視していると言えます。
価格を比較すると、

  • SMAVO:¥ 77,220 ~(税込/月額…XC40 B4の場合)
  • SELEKT SMAVO:¥ 35,100 ~(税込/月額…V40 D4 MOMENTUMの場合)

と、お手頃な月額料金です。

このような特徴がオーナーに浸透していけば、エコ・リユースを評価する客層に好意的に迎えられると考えられます。今後の日本市場でもチャンスはあるでしょう。

参考資料

當瀬 ななみ