お金を貯めたいと考えるなら、まず始めるべきは家計の現状を知ること。そのためのツールが家計簿ですが、家計簿をつけるのは「面倒くさい」という人は多いのではないでしょうか。

筆者自身も結婚前は”どんぶり勘定”の日々を送り、家計管理は全然できていませんでした。さすがに結婚してからは、これではまずいと思い家計簿をつけるようになりましたが、なかなか重い腰は上がらないものですよね。

そんな家計簿に関する調査結果があります。伊藤手帳株式会社による2021年2月の調査で、「家計簿を定期的につけているか」「家計簿をつけるのに主に何をしているか」を20~50代の女性(4,135人)に聞いたところ、全体の43.7%が定期的に家計簿をつけていることがわかりました。

しかも、そのうちの36.4%は「紙の家計簿のみを利用している」と回答しています。そこで、紙の家計簿を利用すると回答した404人を対象として、さらに「紙の家計簿を使う理由」や「家計簿アプリ」についての調査を実施。どのような内容なのか見てみましょう。

デジタル化時代にあえて紙の家計簿を利用する理由

紙の家計簿を利用している人にその理由を聞いたところ、以下がトップ3の回答になりました(複数回答可)。

  1. 「自分で紙に記憶したり集計する事でお金を使ったという実感がわく」68.8%、
  2. 「自分で紙に記入したり集計する事でムダな支出を抑えることができる」37.1%
  3. 「予算と支出の進捗がわかりやすい」30.9%

図表1:紙の家計簿を使う理由

出所:紙の家計簿に関する調査(伊藤手帳株式会社)

4位以下は上の図表1の通りですが、ここで気になるのが5位に入っている「複数の電子マネーでの支払いが多いため、紙に書きだして総合的なお金の流れを把握したい」(15.3%)という回答。というのは筆者もそのように感じているからです。

以前よりお金を使っている実感が少なくなった

最近、筆者の近所でもスマホやクレジットで決済できるお店が多くなってきました。ですから、ちょっとした買い物をする程度ならスマホだけ持って出かけることもあります。