ビュッフェ店の客は元をとることを考えないこと!

ビュッフェ店の話をしたついでに、我々が客としてビュッフェ店へ行く時の心得についても触れておきましょう。最も大事なことは「元をとろうとしないこと」です。

定食2人前を食べ切る前に満腹になってしまった場合、元をとろうとして無理して食べる人は多いですよね。2人分食べた後も「せっかく来たのだから思い切り食べなくては」という強迫観念から満腹になっても食べ続ける人もいるでしょう(笑)。

さらには、料理が口に合わなくても「定食2人分は食べなくては」と無理して食べる人もいるかもしれませんね。

しかし、無理して食べても払った3000円は戻って来ません。そうであれば、払った入場料のことは忘れて「今から一番自分が幸せになれる選択肢」を考えましょう。

無理して食べ続けて苦しい思いをすることですか? 違いますね。口に合わない高級料理を食べるよりは自宅に戻ってお茶漬けを食べた方が良いかもしれませんよ。

こうした場合、払ってしまった金のことを「サンクコスト」と呼びます。サンキューのサンクではなく、沈んでしまった、という意味の英単語です。

「サンクコストのことは忘れて、今からの自分が一番幸せになれる選択肢を考えよう」というのは重要なことですので、拙稿『経営者や投資家が「損切り」できず、損を重ねる本当の理由』を併せてご参照いただければ幸いです。

本稿は、以上です。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織その他の見解ではありません。また、厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。ご了承ください。

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塚崎 公義