みなさんは、どなたかの相続手続きを経験されたことはありますか。

預金口座の名義人が亡くなられた場合、遺族や遺言執行者等が預金の相続手続きをする必要があります。

遺言書がない場合は遺産分割協議を行い、相続人全員の同意に基づいて遺産が分割されます。

相続人はみな相続財産を相続する権利がありますから、相続人同士で揉め事に発展する場合もあります。相続が「争続」と呼ばれるゆえんです。

私は大学卒業後、信用金庫での勤務経験があり、FPの資格を持つファイナンシャルアドバイザーとして、多くの方のファイナンシャルプラニングに関わってきました。

そこで今回は、誰もが知っておきたい預金の相続手続きの流れについてご紹介したいと思います。

相続手続き、どのように進むのか

ご家族がお亡くなりになった場合、故人名義の通帳やキャッシュカードを金融機関に持参する、もしくは専用ダイヤルなどがある場合はそこに連絡をすることで相続手続きがスタートします。

金融機関は相続人から口座名義人が亡くなられたことを聞き取り、口座の入出金をすべて停止します。

ここでまず注意したいことは、公共料金などの引き落としが亡くなられた人の口座に設定してある場合、自動引落がストップしますので口座変更の手続きをしておく必要があります。

取引を停止した後、金融機関の担当者と相続の手続きを相談します。

その際、遺言書は作成しているか、また、遺産分割協議書があるかの聞き取りがありますので、事前に確認しておきましょう。