世代別「ほんとうの貯蓄額」

さいごに、各世代の「金融資産保有額」から「借入額」を差し引いた、「純貯蓄額」、つまり、ほんとうの貯蓄額の平均をみていきます。

全世代平均･･･1436万円―671万円＝765万円
20歳代･･･292万円―191万円＝101万円
30歳代･･･平均591万円―1460万円＝マイナス869万円
40歳代･･･平均1012万円―1325万円＝マイナス313万円
50歳代･･･平均1684万円―729万円＝955万円
60歳代･･･平均1745万円―205万円＝1540万円
70歳以上･･･平均1786万円―187万円＝1599万円

30歳代は平均貯蓄額が591万円ある一方で、借入額平均は1460万円。借入が貯蓄額の2倍以上となっています。

30歳代、40歳代は住宅ローンや子どもの教育費といった支出に追われる人が多い世代。「貯蓄<負債」の状態であり、純貯蓄額（ほんとうの貯蓄額）の平均はいずれも「マイナス」となっていることが分かります。

正直「貯めてはいるけど、出ていくお金が多すぎて･･･」と感じているご家庭も多いでしょう。

そして、50歳代になると、「貯蓄>負債」の状態となり、純貯蓄額（ほんとうの貯蓄額）はプラスに転じます。

この背景には、50歳代は、収入がピークを迎え、住宅ローン返済や教育費の捻出も一段落、といった人が増える時期、ということがあると考えられそうです。

ようやく貯蓄の成果を実感し始める時期、といえるのかもしれませんね。

さらに60歳代以降になると、定年退職金などでまとまった収入を得たり、住宅ローンの返済が終わる人も増えたりすることから、純貯蓄額の平均は1000万円以上をキープしていますね。