「パン屋さん開業という道もなくはなかったけど、お店の経営となると、私にはハードルが高かった。それで、子供が幼稚園や学校に行っている間、ママ友たちの楽しみになる場を提供したいと思って…」

ママ友の評判が評判を呼び、Yさんのパン教室は瞬く間に人気になったそう。どんなスケジュールで開催しているのか、聞いてみました。

「1日1組、2〜5名ぐらいのグループで来てもらうようお願いしています。子育て中のママさんがほとんどなので、10時から始めて遅くても14時には解散。パン生地は教室が始まるまでに一次発酵を終わらせておき、教室スタートから焼き上がりまでの時間を短縮しています」

試食時はスープなどの副菜もつけて、金額は1人2,200円。月によってばらつきはあるものの、だいたい15〜20万円ぐらいの売上になっているそうです。

「教室の片隅では、これまた私の趣味で作ったレッスンバッグやシューズ袋、アクセサリーなどのハンドメイド品の販売もしていて、その売上が数千円程度。どちらもほぼ材料費なので大した儲けにはなっていませんが、赤字にもなっていないといった感じです」

教室の開催時間以外にも、材料の買い出しやパン生地の下準備、教室後の片付けなどのためには時間が必要。クリスマスやバレンタインの季節には特別メニューを考えたり、入園・入学の時期にはレッスンバッグを大量に頼まれたりと、年間通して、暇な時期は見当たりません。

「趣味の延長なので、ママ友がゆるく集まれる雰囲気でやっています。本気で稼ぎたい!とか、本気でパンを作りたい!といった人には、参考にならないかも」

ご本人は謙遜していますが、なかなか予約が取れないと評判のYさんのパン教室。人気の陰には、地道な努力の継続が見て取れました。

自宅での教室開催、もちろん注意すべき点も

自宅にいながら、好きなことで人からお金がもらえる……と聞くと、メリットだらけのようにも思えますが、当然、注意点もあります。