「商売としてはどんどん宣伝したほうがいいのでしょうけれど、自宅で開催しているので、知っている人の紹介でないとお断りすることもあります。うちは子連れでもOKにしていますが、ときには子供同士でトラブルになってしまうこともあるんです。こちらも気をつけてはいるけど、その辺の責任がちゃんととれる方でないと、困ることもありました」
また、お金を稼ぐ限りついて回るのが、税金。Yさんは開業前に税金についても学び、今では毎年、自分で確定申告を行っているそうです。
「確定申告も、最初はわからないことだらけで困りましたが、今では何とかなっています。光熱費や食材費など、自宅で開催するからこそ計算が複雑になる経費もあるんです。でも、よそでスタジオを借りるつもりもないので、今のところ自分でがんばって管理しています」
自宅での教室開催は、一見自由に思えますが、会社や組織に属さないからこそ発生する責任やリスクもあります。そのあたりを見極めてから、開業に踏み切りたいですね。
できる範囲でやってみるのもアリ
ビジネスの世界では利益を出すことが至上命令ですが、主婦業と並行して事業をするとなると、利益だけが目的では続かない場合もあります。生活に差し障りが出るほどの赤字でないのなら、できる範囲で仕事をしてみて、自分も周囲も楽しめているならそれでOK!という感覚も時には必要なのかもしれません。
利益、やりがい、社会貢献……何を優先するかはその人次第。それならば、自分が楽しめる選択をしていきたいものです。
金谷 ひつじ