コロナ禍で迎えた2度目の春。
現役世代の「仕事」「お金」を取り巻く環境は激変しています。
先行きの見えない今、ご自身や家族の将来について漠然とした不安を感じていらっしゃる人も多いかと思います。
さらにいうと、老後生活に入るまでに着実までにしっかりと貯蓄をしておきたいというのは、世代を超えて共通の悩みともいえるかもしれませんね。
さて、「40代」というと、仕事や家庭において責任ある立場を任される場面が増える時期。
公私ともに、まさに「脂が乗った」毎日を慌ただしく過ごされている人も多いかと思います。
同時に、住宅ローンやお子さんの教育費などの負担が増える中、介護保険料が徴収されるようになるなど、「出ていくお金」が実に多い年代であるといえるでしょう。
今回は、『脂が乗った40代「ホントの貯蓄額」平均はいくらか』と題して、40代の貯蓄や借入金といったお金事情をのぞいていきます。
40代の「金融資産」はどのくらいか
まず、40代のお金事情をながめるまえに、金融広報中央委員会が公表した、最新版「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年(2020年)調査結果」から、金融資産保有額(全ての世代)を知っておきましょう。
金融資産保有額(20歳代~70歳以上)
平均・・・1436万円
中央値・・・650万円
※金融資産非保有世帯を含む
では、ここからは40代のお金事情について深掘りしていきます。
40代の金融資産保有額
働き盛りの40代の二人以上世帯の金融資産保有額は以下の通りです。
- 平均・・・1012万円
- 中央値・・・520万円
※金融資産非保有世帯を含む
では、この平均額1012万円を、40代はどのような種類の金融商品で保有しているのでしょうか。
40代の「種類別金融商品保有額」
金融資産保有額・・・1012万円
預貯金(うち運用または将来の備え)・・・473万円
- うち定期性預貯金・・・198万円
金銭信託・・・0万円
生命保険・・・238万円
損害保険・・・29万円
個人年金保険・・・81万円
債券・・・5万円
株式・・・105万円
投資信託・・・27万円
財形貯蓄・・・46万円
その他金融商品・・・8万円
40代の金融資産のほぼ半分を、預貯金(約47%)が、ついで約4分の1を生命保険(約24%)が占めていることが分かりました。
では、40代の金融資産保有額のあらましがわかったところで、保有額ごとの割合をみていきましょう。
40代の金融資産保有額の分布
- 金融資産非保有・・・13.5%
- 100万円未満・・・8.7%
- 100万~200万円未満・・・6.5%
- 200万~300万円未満・・・7.3%
- 300万円~400万円未満・・・5.1%
- 400万円~500万円未満・・・5.4%
- 500万円~700万円未満・・・8.7%
- 700万円~1000万円未満・・・9.0%
- 1000万円~1500万円未満・・・12.7%
- 1500万円~2000万円未満・・・7.3%
- 2000万円~3000万円未満・・・5.1%
- 3000万円以上・・・7.6%
- 無回答・・・3.1%
金融資産非保有、つまり貯蓄ゼロの世帯が13.5%いる一方で、2000万円以上保有している世帯が12.7%となっています。
次では、「貯蓄額」とセットで考える必要がある「負債額」、つまり借入金の額についてみていきます。
40代の負債額はいくらか
「いくら貯蓄があっても、借金があれば意味がないのでは?」なんて思われた方もいらっしゃるでしょう。同調査では「借入金」についてもたずねています。
その結果、40代で「借入金がある」と答えた世帯は64.5%でした。
そして、「借入金がない」と答えた世帯も含めた、40代世帯の借入金残高は
- 平均・・・1325万円
- 中央値・・・750万円
となりました。
ちなみに、借入金があると答えた世帯のみの「借入金残高」は
- 平均・・・2058万円
- 中央値・・・1700万円
となりました。
借入金があると答えた世帯のみの「借入金残高」は年代ごとに、以下のように推移しています。
- 20代・・・平均478万円・中央値200万円
- 30代・・・平均2367万円・中央値2450万円
- 40代・・・平均2058万円・中央値1700万円
- 50代・・・平均1316万円・中央値1000万円
- 60代・・・平均691万円・中央値498万円
- 70代以上・・・平均1349万円・中央値500万円
子どもの教育費に加え、住宅ローンの返済に追われる人が多い40代は30代に次いで借入額が多い、という結果となりました。
40代世帯「ほんとうの貯蓄額」はいくら?
ここからは、40代の「金融資産保有額」から「借入額」を差し引いた、「純貯蓄額」、つまり、ほんとうの貯蓄額をみていきます。
40代の金融資産額から借入額を差し引いた、「純貯蓄額=ほんとうの貯蓄額」の平均は、
1012万円ー1325万円=マイナス313万円
となりました。
40代では貯蓄(金融資産保有額)が負債(借入額)を上回る結果となりました。
住宅ローンの返済に追われ、貯蓄の成果がなかなか見えてこない、と感じる家庭も多いかと思います。
ちなみに、ひとつ先輩の世代である50代の純貯蓄額の平均は955万円(1684万円ー729万円)となっています。住宅ローンの返済にめどがつき、お子さんが独立した世帯が多いことなども大きく関係していると考えてよいでしょう。
40代はまだ資産運用でお金を増やすことにも期待が持てる世代といえます。
今のうちに準備できることがあるならば、ぜひ早めに行動しておきたいものです。
40代からのマネープラン
お金の話は、きょうだいや親しい友人同士でもしにくいものです。
「ただ漠然と金融機関にお金を預けるだけでいいのかな?」「一歩踏み込んで資産運用を考え始めたほうがいいのかな?」
などと考えているうちに、どんどん時間は過ぎていきます。
長い老後を見据えた資産運用は、できるだけ早めにスタートされることをおすすめします。
「お金を増やすってなんだか怖い」「そもそも、預貯金以外の金融商品ってどんなものがあるのか分からない」という人もいらっしゃるかと思います。
そんな場合は、「お金のプロ」のアドバイスを受けてみるのも手でしょう。
あなたとご家族のライフプランによりそう、オーダーメイドの「お金の育て方」が見つかるきっかけになるかもしれません。
ご参考【貯蓄とは】
総務省の家計調査報告(貯蓄・負債編)の用語の解説によると、貯蓄とは、
ゆうちょ銀行,郵便貯金簡易生命保険管理・郵便局ネットワーク支援機構,銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金,生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式,債券,投資信託,金銭信託等の有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価,債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と,社内預金,勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいう。 なお,貯蓄は世帯全体の貯蓄であり,また,個人営業世帯などの貯蓄には家計用のほか事業用も含める。
とされています。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]令和2年調査結果」
