コロナ禍によってお金の使い道が変化した結果、貯蓄への意識が高まったという方もいるのではないでしょうか? 公的年金制度があるとはいえ、老後の生活を支えることになるだろう大切な貯蓄。しかし、世代によって貯蓄の目的は大きな違いがあるようです。

この記事では、松井証券の調査を参考に、世代別の貯蓄目的とその傾向について詳しく見ていきたいと思います。

世代別の「貯蓄の目的」

昨秋に松井証券株式会社が公表した「老後資金に関する調査」によると、「あなたは誰のために貯蓄をしていますか」という問いに対して、貯蓄の目的を「子どものため」「自分たち夫婦のため」「自分のため」「親のため」の4つに分類したところ、結果は図1のようになりました。

図1 世代別「貯蓄の目的」

出典:「老後資金に関する調査」(松井証券株式会社)

まず、20~40代では80%以上が貯蓄の目的を「子どものため」と回答しています。50代で「子どものため(50.0%)」と「自分たち夫婦のため(74.4%)」の割合が大きく逆転していることから、40代と50代を境に子どものためへの貯蓄はひと段落し、自分たちのための貯蓄に重点を置ける環境が整う傾向にあるようです。

この記事をお読みになっている若い世代の方のなかには、「50代になるまでは自分たちの老後の準備ができないのか…」「子どものためって言うけど、いったいどれくらい必要なの?」と不安に感じた方もいるかもしれません。それでは、「子どものため」の貯蓄についてもう少し詳しく見ていきましょう。