50代といえば、多くの人にとって定年退職前のラストスパートの時期。
仕事に脂が乗り、収入がピークを迎える人も多い50代は、迫りくる老後の生活を見据えた「お金のこと」を強く意識し始める年代ともいえるでしょう。
老後にお金がいくら必要かは、現役時代の暮らしぶりや家族構成などによるところが多く、人さまざまといえます。
そこで今回は、『50代・おひとり様の貯蓄事情』について、夫婦世帯との比較を交えながら深掘りしていきます。
今の貯蓄状況で、「ゆとりの老後」に手が届きそうでしょうか。
全世代と比較した「50代おひとり様」の貯蓄額
2021年2月に金融広報中央委員会が公表した、最新版「家計の金融行動に関する世論調査 令和2年(2020年)度」では、世帯当たりの貯蓄額が以下のように示されています。
全世代の貯蓄事情
金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 単身世帯・・・平均額:653万円(中央値:50万円)
- 二人以上世帯・・・平均額:1436万円(中央値:650万円)
50代といえば、収入もピークを迎え、若い頃に組んだ住宅ローンの返済にもめどがつく人が多い時期でもあります。
貯蓄に専念しやすいイメージのある50代の貯蓄事情を、ほかの年代と比較していきましょう。各種預貯金の金額の合計を、年代ごとに分けたデータで確認ができます。カッコ内は同時調査における2人以上世帯の金額です。