国内では首都圏1都3県の緊急事態宣言が21日まで延長されました。飲食、観光などの産業への影響が続きそうです。一方で、他の産業では好業績企業も多いようです。金利動向に注意しながら、個別銘柄を物色する戦略になるでしょう。
25日線も割り込むが、長期的には上目線か
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週末に25日移動平均線をローソク足の実体が割り込み、先週、それを回復できるかが一つのポイントでした。
実際には、週初1日に窓をあけて上昇して寄り付き、その後陽線となって25日線を回復しました。ただ、上昇幅が小さく、前週末の陰線のローソク足の実体よりも短い、いわゆる「はらみ足」になっていました。
その後は陰線と陽線が繰り返し出るような展開となって揉み合いましたが、週末にはローソク足の実体が完全に25日線より下になってしまいました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。これまで長期間にわたり下値がサポートされてきた25日線を割り込んでしまったことはやや心配です。短期的な上昇トレンドが崩れてしまいました。
ただ、中長期的に見ると、10月下旬から上昇を続けてきたトレンドの3分の1押しにも達していません。という点では中長期の視点では押し目買いの好機と言えます。
下値メドとしては心理的節目となる28,000円で、ちょうど75日線とも重なります。このあたりまで調整が入るとしても、下値をサポートされるような動きになれば再度「買い」で入るのも一つの方法でしょう。
ただ、しばらく方向感がなく、小刻みな動きになることも考えられます。判断が難しい場合、25日線を回復してからエントリーしても遅くはないでしょう。
下原 一晃