このうち仕事をしている理由(複数回答)を見てみると、以下の通りです。
- 経済上の理由:76.4%
- いきがい、社会参加のため:33.4%
- 健康上の理由:20.6%
- 頼まれたから:15.6%
上記の「経済上の理由」ですが、経営者を含まない雇用者のみを対象とした結果では81.7%に上昇します。
経済的な理由で働いている人が大半を占めているのが分かります。
最近では「人生100年時代」と言われています。
人生が100年続くことを想定し、働けるうちは働くという考えの人が増えているのかもしれません。
自分の貯蓄をできるだけ増やして、公的年金を繰下げ受給して年金を増額できれば、老後は安定したものになりそうです。
60代の貯蓄額はいくらか
次に、60代の貯蓄額について見ていきたいと思います。
金融広報中央委員会公表の「令和2年(2020年)家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」によると、60歳代の平均貯蓄額と中央値は以下の通りです。
60歳代金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 平均貯蓄額:1745万円
- 中央値:875万円
次に金融資産保有額別の割合は以下のとおりです。
- 金融資産非保有:18.3%
- 100万円未満:3.5%
- 100~200万円未満:4.0%
- 200~300万円未満:4.0%
- 300~400万円未満:3.3%
- 400~500万円未満:4.0%
- 500~700万円未満:5.3%
- 700~1000万円未満:7.5%
- 1000~1500万円未満:7.5%
- 1500~2000万円未満:6.3%
- 2000~3000万円未満:13.3%
- 3000万円以上:19.6%
- 無回答:3.3%
金融資産非保有世帯、言い換えると貯金ゼロ世帯が18.3%に対し、3000万円以上の世帯が19.6%と、ほぼ同じ割合になっていることからも、両者の格差が浮き彫りとなる結果となりました。
60代になったら働きたくないという人、または働くとしても自分のペースで無理なく働きたいという人は、経済的に困らないように貯蓄を準備する必要がありそうですね。
退職金の有無も貯蓄額に大きく影響していると考えられます。
退職金がない会社に勤務している人は、退職金に代わるものを自分で準備する必要があると言えそうです。