2月も今週で終わり、いよいよ来月から3月ですね。春の訪れとともにやってくるのが出会い、そして別れです。

この春から新しい職場で再出発をされる人もいるでしょう。また長年勤めた職場を去り、第二の人生を歩まれる人もいるかもしれません。

退職するときに受け取る退職金。老後の生活の支えにもなる大切なものですから、どのくらいもらえるのか気になるところですね。

そこで本日は「60代のお金事情」と題し、定年で退職した場合に受け取れる退職金について調べてみました。さっそくみていきましょう。

退職金の平均給付額はいくらか

厚生労働省が公表している「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」より、定年退職者の1人平均退職給付額(勤続20年以上かつ45歳以上の退職者)をみていきます。

定年退職

  • 大学・大学院卒(管理・事務・技術職)・・・1983万円
  • 高校卒(管理・事務・技術職)・・・1618万円
  • 高校卒(現業職)・・・1159万円

学歴によって大きく異なりますが、大学・大学院卒の場合ですと、2000万円近くの退職金がもらえそうです。

上記にはありませんが、退職金は早期優遇や会社都合になると、定年退職金以上の金額が支給されるようです。

例えば、大学・大学院卒の場合ですと、会社都合では2156万円、早期優遇では2326万円となっており、約200~300万円が上振れして給付されるようです。

「産業別」にみた平均退職金額

次に、産業別、勤続年数別の平均退職金額を見てみましょう。厚生労働省の「令和元年賃金事情等総合調査(確報)」の「産業、勤続年数、学歴別定年退職者の平均退職金額(男)平成30年度1年間」を参考にします。

中途入社等や大学院卒の場合などを考慮し、「満勤勤続」と「勤続35年」の場合をみていきます。

平成30年度(1年間)の産業別の平均退職金は、調査産業の全平均では、満勤勤続(大学卒)で2億2895万円、勤続35年(大学卒)で2億1578万円です。各業種の平均の退職金は以下の通りです。

製造業全体

  • 満勤勤続(大学卒)・・・2358万1000円
  • 勤続35年(大学卒)・・・2086万4000円

製造業(機械)

  • 満勤勤続(大学卒)・・・2225万円
  • 勤続35年(大学卒)・・・2029万円

製造業(電気機器)

  • 満勤勤続(大学卒)・・・2532万7000円
  • 勤続35年(大学卒)・・・2079万2000円

製造業(車輌・自動車)

  • 満勤勤続(大学卒)・・・2938万4000円
  • 勤続35年(大学卒)・・・記述なし

建設

  • 満勤勤続(大学卒)・・・1931万2000円
  • 勤続35年(大学卒)・・・1764万3000円

銀行・保険

  • 満勤勤続(大学卒)・・・1820万2000円
  • 勤続35年(大学卒)・・・2987万1000円

百貨店・スーパー

  • 満勤勤続(大学卒)・・・2329万7000円
  • 勤続35年(大学卒)・・・記載なし

新聞・放送

  • 満勤勤続(大学卒)・・・3959万6000円
  • 勤続35年(大学卒)・・・2558万円

ホテル・旅行

  • 満勤勤続(大学卒)・・・1963万1000円
  • 勤続35年(大学卒)・・・記載なし

概ね、大学卒の定年退職金は2000万円前後が支給されそうです。いちばん多かったのが「新聞・放送」で約4000万円が支給されています。

意外と少なかったのが「銀行・保険」で約1820万円でした。たくさん支給されているイメージがありましたが、実際はさほどでもなさそうです。

ただ、勤続年数が35年の人は3000万円弱が支給されていますので、やはり金額的には多く支給されている部類に入るのかもしれません。

補足

  • 上記の数値は退職一時金制度の採用がある企業を集計対象としています。
  • 「退職金額」は、退職一時金に、退職年金掛け金(事業主負担分に限る)の現価額を加算したものです。
  • 「満勤勤続」とは、学校を卒業後すぐに(大学卒は22歳、短大・高専卒は20歳、高校卒は18歳)入社し、定年年齢まで勤続したものです。
  • 「平均退職金額」は、退職者数により加重平均したものです。

まとめにかえて

今回は60代のお金事情と題し、定年退職後にもらえる退職金についてながめてきました。

退職金は老後の生活を支える大切なお金ですから、しっかりと老後の計画を立ててから使いたいもの。

しかし、退職金がもらえない企業も最近は増えています。退職金制度自体を会社が持っていないのです。

退職金が支給されなければ、それだけ老後に使える資金が少なくなります。退職金の支給額が少ない、あるいはもらえないという人は、自分で老後の準備をするほかありません。

信頼できるお金の専門家に相談して、老後のお金についてアドバイスを受けるとよいかもしれませんね。

参考資料