長期化するコロナ禍。仕事のこと、お金のこと・・・。はたらきざかりの現役世代にとっては、見通しの立ちにくい世の中が続いています。
いつかはやってくる老後。リタイヤ後の生活に不安を感じている人も少なくないでしょう。
さて、「日本の定年後のシニア世代は、実は結構お金を持っているらしい」というイメージを持たれることが多いようです。その一方で、生活保護を受ける人が65歳以上に多いという結果も出ています。
今回は、「70代以降のお金事情」について、総務省の「家計調査報告(貯蓄・負債編)2019年(令和元年)平均結果(二人以上の世帯のうち勤労者世帯)」をみながら紐解いていきます。
「70代以降」の貯蓄事情
まず、70代以上の貯蓄額を、総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)」より確認していきましょう。
70代以上の貯蓄の種類別貯蓄現在高(二人以上の世帯、2019年)
金融機関
- 通貨性預貯金・・・580万円(25.8%)
- 定期性預貯金・・・962万円(42.7%)
- 生命保険など・・・352万円(15.6%)
- 有価証券・・・347万円(15.4%)
金融機関外・・・11万円(0.0%)
※四捨五入の関係で合計100%になっていません
これらをあわせると、70代以上の平均貯蓄額は約2252万円となります。
【解説】貯蓄の種類について
「通貨性預貯金」…自由に入出金可能な普通預金など
「定期性預貯金」…金融機関に一定期間預ける定期預金など
「生命保険など」…生命保険会社の養老保険やこども保険などで、掛け捨ての保険は含まない