「人生100年時代」
長い老後の生活を支える柱となるのは、多くの場合「年金収入」でしょう。はたらきざかりのみなさんは、将来ご自身が受け取れる年金額を「目安程度」でも把握できていると安心できそうですね。
さて、公的年金の支給額は、年度ごとに見直しが行われていることをご存じでしたか?
2021年度は賃金の低下の影響を受けて、前年度と比較すると0.1%程度減る見通しとなっています。
金額としては微々たるものですが、「減る=貰える額が少なくなる!?」というイメージは、若い世代の年金不安に繋がりそうな部分ではあります。
老後の「ねんきん事情」は現役時代の働き方の影響を大きく受ける部分があります。そこで今回は、「厚生年金・国民年金」について、現在の受給額をながめつつ、その「差」についてもフォーカスしていきます。
参考:厚生労働省「令和3年度の年金額改定についてお知らせします~年金額は昨年度から0.1%の引き下げです~」
みんなの受給額「厚生年金」
最初に「厚生年金」からみていきましょう。
民間の企業の会社員であった人の「厚生年金」の受給額はどのくらいなのでしょうか。
厚生労働省年金局が公表している「令和元年(2019年)度厚生年金保険・国民年金事業の概況(令和2年12月)」から、厚生年金の月額階級別受給権者数の分布をみていきます。
厚生年金:男性
- ~5万円未満…15万977人
- 5万円~10万円未満…97万6724人
- 10万円~15万円未満…261万3866人
- 15万円~20万円未満…436万9884人
- 20万円~25万円未満…224万9128人
- 25万円~30万円未満…28万8776人
- 30万円以上…1万7626人
厚生年金:女性
- ~5万円未満…31万5100人
- 5万円~10万円未満…234万1321人
- 10万円~15万円未満…218万2510人
- 15万円~20万円未満…41万2963人
- 20万円~25万円未満…6万3539人
- 25万円~30万円未満…4166人
- 30万円以上…379人
厚生年金の平均年金月額
全体:14万4268円(男性:16万4770円 女性:10万3159円)
厚生年金場合、平均年金月額の男女差は6万円ほどとなっています。
次では「国民年金」の受給額について、同じように見ていきます。