「孤独死リスク」が賃貸契約の壁。単身高齢者の増加で住居問題が深刻に

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2040年の高齢者の単身世帯数は約900万へ増加

さて、前述した国立社会保障・人口問題研究所による今後の世帯数予測によれば、65歳以上の単身世帯数と65歳以上の総世帯に占める比率(カッコ内)は、以下のように推測されています。

  • 2015年実績:6,253,000(32.6%)
  • 2020年予測:7,025,000(34.0%)注:調査時の予測
  • 2030年予測:7,959,000(37.4%)
  • 2040年予測:8,963,000(40.0%)

基本的には、「単身世帯数=1人暮らしの人数」と考えていいでしょう。すでに2015年の実績で、65歳以上の総世帯数に占める単身世帯の割合は3割を超えています。そして、今から20年後の2040年には、65歳以上の単身世帯数が約900万に達し、65歳以上の総世帯数に占める比率は4割となるわけです。

現在の少子化や未婚比率の上昇などを勘案すれば、孤独死の“予備軍”でもある高齢者の単身世帯がさらに増加することは容易に想像できましょう。

人生の終末を民間賃貸住宅に頼らざるを得ない?

そこで問題になるのが、孤独死を迎える自宅が持家なのかどうかということです。

現在、日本の持家比率は約61%(全世代平均)ですが、過去の推移から見ても今後の大幅上昇は期待し難い状況にあります。仮に、前提条件を甘くして、この持家比率が65%まで上昇したとしても、2040年には約320万人の高齢者が自分の家を持たない状況になります。

これら高齢者は、高齢者向け施設(有料)、公営賃貸住宅、民間の一般賃貸住宅に住むことになります。しかし、施設や公営賃貸住宅で受け入れるキャパシティには限度があり、その大部分を民間の一般賃貸住宅に頼らざるを得ない状況にあると考えられます。

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執筆者

国立大学卒業後、国内・外資系の金融機関にて23年勤務後に独立。証券アナリストなどの職務を経験し、ファイナンシャルプランナー関連等の金融系資格を多数保有。専門は株式投資、貴金属投資、年金、相続、不動産。