お金は私たちの生活とは切っても切れない存在です。お金に関する統計を見れば、その地域ならではの暮らしぶりや文化が見えてきます。特にどんな食べ物にお金をかけるかは地域によって大きな差があるため、面白い結果がわかりますよ。
今回は、総務省が発表している「家計調査(二人以上の世帯)品目別都道府県庁所在市及び政令指定都市(※)ランキング(2017年(平成29年)~2019年(令和元年)平均)」より、地域ごとの外食に関するランキングを紹介します。
※都道府県庁所在市以外の政令指定都市(川崎市,相模原市,浜松市,堺市及び北九州市)
金沢市や岐阜市は外食好き?
まずは、外食全体にかける支出のランキングをみていきましょう。二人以上の世帯における、外食の全国平均支出額は年額17万2,378円です。
外食支出額ランキング
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外食支出額ランキング(総務省家計調査をもとに筆者作成)
最も外食の支出(年額)が多かったのは1位の東京都区部で25万5,522円、続いて2位が川崎市の23万2,881円、3位は金沢市で21万4,192円となりました。反対に、最も外食の支出が少ないのは青森市で10万6,138円、続いて秋田市で12万395円という結果です。
ランキング上位をみると、やはり大都市である東京、川崎、横浜、名古屋などが外食の支出が多くなっています。反対に地方になってくると外食の支出が少ない印象です。地方よりも大都市は飲食店が多いことや、年収の水準が高く外食にお金を回す余裕があることなどを考えれば当然の結果といえるでしょう。
意外なのが、2位の金沢市や5位の岐阜市です。首都圏に位置するさいたま市や千葉市よりも外食の支出額が上回っているという結果になりました。金沢や岐阜市の人は、外食好きが多いのかもしれません。
うどんの支出1位はもちろん高松市、ラーメン1位は?
次は、ジャンル別のランキングを見ていきましょう。
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日本そば・うどん支出額ランキング(総務省家計調査をもとに筆者作成)
「日本そば・うどん」の1位はダントツで高松市です。高松市が県庁所在地である香川県はうどん県とも呼ばれるほどうどんを食べる頻度が多いそうなので、これについては納得の結果でしょう。2位は松山市、3位は静岡市と続いています。
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中華そば支出額ランキング※総務省家計調査をもとに筆者作成
「中華そば」の1位は山形市。2位が新潟市、3位が宇都宮市となっています。山形は全国的にはラーメンのイメージがないかもしれませんが、実はラーメン愛が強い街です。札幌ラーメンが人気の札幌は25位、博多ラーメンの福岡は31位と意外にも低い結果に。観光客が多い割に、地元の人は外食では食べないのかもしれませんね。
海なし県はすしが好き。高知は焼肉とお酒が好き。
続いて、ごちそうのイメージがあるおすしと焼肉のランキングです。
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すしの支出額ランキング(総務省家計調査をもとに筆者作成)
「すし」の1位は金沢市、2位は福井市と日本海側が強いですね。続いて岐阜市、甲府市と続いています。岐阜や山梨などは「海なし県」ですが、ランキング上位に入り込みました。海がないからこそ、ちょっと特別な外食では「すしが食べたい!」と思うのかもしれませんね。
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焼肉支出額ランキング(総務省家計調査をもとに筆者作成)
「焼肉」の1位は高知市でした。なぜ焼肉をよく食べるのかは調べても明確な理由が分かりませんでしたが、お酒をよく飲むのが関係していそうです。高知市は「飲酒代」もぶっちぎりのトップで、支出額は全国平均の約2倍である3万7,379円となっています。
四国では、「もし1万円を拾ったら、香川県民は全部を貯金し、徳島県民は1万円を足して貯金、愛媛県民は1万円で飲みに行く、高知県民は1万円を足して2万円で飲み歩く」との小話があるほど、高知県民はお酒好きだそうですよ。
喫茶代1位・2位はモーニングがあるあの街
最後に、喫茶代について紹介します。
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喫茶代支出額ランキング(総務省家計調査をもとに筆者作成)
「喫茶代」1位は岐阜市、2位は名古屋市、3位は東京都区部です。岐阜市は支出額が1万4,522円と、全国平均の2倍以上も喫茶代にお金をかけています。
モーニングといえば名古屋というイメージが強いですが、実は岐阜県にもモーニング文化があります。モーニングとは、飲み物を注文するとトーストやゆで卵、お店によっては食べ放題が無料で付いてくるという嬉しいサービスのこと。
コーヒー1杯の値段で豪華な朝食が食べられるのであれば、早起きしてでも喫茶店に行きたくなってしまいますよね。
まとめ
外食の支出額をみてみたら、知らなかった地域ごとの食の好みがみえてきました。現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受けた二度目の緊急事態宣言により、一部地域の飲食店については20時までの時短営業が要請されています。外食産業は大きな打撃を受けていますし、外食好きの人も我慢が続く日々でしょう。
緊急事態宣言が解除され状況が落ち着いたら、また以前のように外食を思いっきり楽しみたいものですね。
参考資料
石黒 杏樹
