現役時代は慌ただしく生活している分、老後にはゆっくり旅行や趣味を楽しみたいという希望と、コロナ禍で改めて感じた病気に対する不安から、できる限りお金に余裕をもっておきたいという気持ちが数字に表れているのかもしれません。
実際のシニアは生活にそれほど余裕がない?
また、すでに老後を送っている60代、70代以降の年代でも、ゆとりあるセカンドライフの生活費と現在の生活費(月額)に、約6~9万円の差があるのは気になるところです。年金で日々の生活は送れているものの、ゆとりある暮らしという点からは、今の生活費では足りないと感じている人が多いのかもしれません。
老後のために貯めておきたい金額は3000万円超!?
次に、「セカンドライフをスタートするまでに貯めておきたい金額」に対する回答は、「1,000~3,000万円未満」が50.5%で最も多く、全世代での平均額は3,033万円(n=4,754)。一昨年、金融庁の報告書で話題になった2,000万円よりだいぶ多く、前年と比べると145万円増加という結果でした(図表2参照)。
目標達成率100%は約1割
では、「貯めておきたい金額」に対する達成率はどうかというと、全世代では10〜30%未満が21.8%で最も多く、僅差で10%未満の20.3%が続きます。100%達成という回答が10.2%ある一方で、50%未満の合計が65.2%と、老後資金の準備はそう簡単にはいかないようです。