「出前館」はLINEとの業務提携を行い、積極的なプロモーション活動を行っていたことがわかります。今回のこの投資を今後、回収できるか、今後の推移を見守る必要があります。
世界のウーバーはどうか
続いて、Uberについて確認します。
2019年分のアニュアルレポート/Form 10-Kによると、グローバルの2019年分売上(セグメント別)は
- Rides(タクシー配車):107億4500万ドル
- Eats(食品デリバリー):25億1000万ドル
- Freight(貨物輸送):7億3100万ドル
- Other Bets(その他新規事業):1億1900万ドル
- ATG and Other Technology Programs(自動運転技術):4200万ドル
となっており、UberそのものにおけるEats(食品事業)はそこまで大きな存在ではありません。
ただし、今回は日本における出前館とUberEatsの比較なので、「Uber Japan(Uberの日本法人)」の決算を確認しておきましょう。
Uber Japanは官報で決算を公表しており、2019年12月期の純利益は3億3659万円という状況でした。
日本拠点ではRidesとEatsに相当する事業が展開されているので、この純利益は2事業の合算値と判断できます。
したがって、この純利益額も厳密にEatsのみの利益とは言えませんが、UberEatsは出前館と比べると着実に黒字を積み上げる、堅実な事業運営状況だと言えそうです。