定年前50代、老後対策の必要額はいくらか

Aleksei Morozov/iStock

今50代を迎えている人は、いわゆる「バブル期入社組」と呼ばれる、まさに昨年ドラマ化された「半沢直樹」の世代と言えるでしょう。

当時、バブル期を迎えた日本は「24時間、戦えますか」というキャッチフレーズが大流行。浮足だった生活の様が今でもニュースで流れることがあります。

その後に訪れたバブル崩壊で、日本は「失われた20年」とも「30年」とも言われる不況に突入する訳ですが、今の50代はその全ての過程を経験してきた世代です。

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激動の時代を戦ってきた50代の人の中には、ようやく会社員人生のゴールテープが見えてきたという人もいるかと思います。

しかし、よく考えるとこのゴールテープ、実は老後へのスタートライン、老後生活への入り口とも言えますね。

老後に入ったとたん、次は老後の生活設計と戦う羽目になってしまっては、今の会社員生活も安穏とはしていられません。

私は大学卒業後、信用金庫での勤務経験があり、FPの資格を持つファイナンシャルアドバイザーとして、多くの方のファイナンシャルプラニングに関わってきました。

そこで今回は、定年前50代の老後対策について見ていきたいと思います。

定年前50代の平均貯蓄額はいくらか

老後対策について見ていく前に、実際に定年前50代の人はどれくらい貯蓄をしているのかをみていきたいと思います。

金融広報中央委員会実施の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」の結果によると、金融資産保有世帯における50代の平均貯蓄額と中央値は以下の通りです。

  • 平均貯蓄額:1574万円
  • 中央値  :1000万円

一方で、金融資産を保有していない世帯を含む、50代の平均貯蓄額と中央値は以下の通りです。

  • 平均貯蓄額:1194万円
  • 中央値  :600万円

中央値とは、貯蓄額を少ない順に並べた時、全体の真ん中に位置する値を示しています。

平均値は、一部の極端に貯蓄が多い人の値に影響されるため、値が大きくなりがちです。中央値の方が実態に即した値と言えます。

平均貯蓄額はいずれも1千万円を超える結果となっていますが、金融資産を保有していない世帯を含んだ方の中央値は600万円となっています。
 
貯蓄が増えず、この金額のままで老後生活を迎えるのは、少し不安ではありますね。

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執筆者
谷口 裕梨

同志社大学卒。大学卒業後、京都中央信用金庫で投資信託や生命保険などを活用した資産運用アドバイス、相続相談、融資、為替業務などに従事。その後は福知山市役所で主に中小企業支援などに携わる。現在はこれまでの金融商品の知識を生かし、個人向け資産運用のサポート業務を行う。2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などを保有。