定年前50代、老後対策の必要額は2000万

50代の平均貯蓄額を見てみましたが、老後対策として安心な必要額はいくらでしょうか。

一昨年の6月、金融審議会の市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」が発表されました。

いわゆる「老後2000万円問題」の発端となったレポートです。

このレポートには、「老後は年金収入以外に2000万円の老後生活資金が必要である」という衝撃の内容が盛り込まれており、ニュースや国会でも連日伝えられました。

老後には2000万円が必要であることを国が認めたわけですから、2000万円を老後対策として準備しておけば安心ですね。

しかし現実は厳しそうです。前項で50代の平均貯蓄額と中央値を確認しましたが、50代の平均値、中央値は、いずれも2000万円に達していません。

このレポートが発表されたのは2019年ですから、50代の人からすれば、「もっと早く言ってくれないと今更準備できないよ」と思いますよね。

確かにそうです。お金を一気に増やすことは、なかなかできません。

では、50代の人は資産形成を諦めるしかないのでしょうか。