ワーママと専業主婦の家庭。貯蓄額の差はどのぐらい?
さて、ここでAさんがとった方法の中で、1000万円貯金達成の大きな要因にはなっていたのが、「収入を増やした」ことでしょう。「働いて、収入が増えたのなら、貯金できて当たり前じゃん。」という声も聞こえてきそうですが、夫婦共働き世帯と夫のみ有業の家庭では、貯蓄額にそこまで大きな差が出るものなのでしょうか?ちょっとデータを見てみましょう。
総務省統計局が行っている『家計調査(二人以上世帯)2019年度版』「妻の就業状態,世帯類型別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高(表8-9)」によると、収入額と貯蓄額の平均は以下のようになっています。
収入
夫婦共働き世帯の収入額の平均 … 809万円
夫のみ有業の世帯の収入額の平均 … 688万円
貯蓄
夫婦共働き世帯の貯蓄額の平均 … 1,318万円
夫のみ有業の世帯の貯蓄額の平均 … 1,466万円
また、負債の平均は以下のとおり。
夫婦共働き世帯の負債の平均 … 981万円(うち住宅・土地のための負債913万円)
夫のみ有業の世帯の負債の平均 … 873万円(うち住宅・土地のための負債835万円)
収入も負債も夫婦共働き世帯のほうが多いのに、貯蓄額は夫のみ有業世帯のほうが高くなっています。収入が増えた分、高額なローンを組んでしまうなど、お金が出ていく要因も増えるのかもしれません。
Aさんのケースでいえば、収入の底上げと同時に、支出の削減に取り組んだことが、結果的に目標達成につながったのでしょう。
おわりに
「これだけあるから、離婚後の生活は安泰、というほどではないし、いざ離婚となれば財産分与の問題もあるので、丸々自分のものにはできないのでしょうが、それでも1000万円が貯まったことで、気持ちに余裕ができました。」と語るAさん。今のところ、離婚するかどうかについては、保留にしているそうです。
しかし、きっかけはどうあれ、彼女が1000万円貯金を達成できたことは事実。大きく貯めるには、長い時間がかかるかもしれませんが、あなたも貯金を始めてみませんか?
参考
- 総務省統計局『家計調査(二人以上世帯)2019年度版』「妻の就業状態,世帯類型別貯蓄及び負債の1世帯当たり現在高(表8-9)」
LIMO編集部