色々な渡し方があるおこづかい。では、我が子がお金を上手に扱えるようになる方法をご存じでしょうか。

また、「自分が子どものとき上手くできたから」「兄や姉と同じ方法だから」と選んだけど、うまくいかず悩んでいませんか?

子どものおこづかいにはいくつかの方法があり、それぞれに良し悪しがあります。

「一生お金に困らない子どもの育て方」(幻冬舎)などの著者である、たけやきみこさんによると「大事なのは、家族のやり方を固定するのではなく、その子の性格を見極め、やり方をカスタマイズすること」とのこと。我が子のタイプに合った方法を選ぶことが大切ということですね。

ここでは、発達や教育の現場で長年様々な子どもを支援してきた筆者が、おこづかいの種類と、子どものタイプをアニメ「ドラえもん」のキャラクターに照らし合わせて、タイプ別のおこづかいの渡し方について解説します。

おこづかいはいつからどうやって渡す?

金融広報中央委員会(知るぽると)による「子どものくらしとお金に関する調査(第3回)2015年」では、小、中、高校生の7〜8割が、おこづかいを「もらっている」と回答しています。

小学生のおこづかいの有無に学年差はさほどありません。しかし、貰い方に関しては学年が進むごとに「ときどき」より「月に1度」が多くなっています。

また、中、高校生の7〜8割は、おこづかいをもらうにあたって「何の前提条件もない」と回答。1割前後が「家の仕事をすることが条件」、3〜6%が「良い成績をとることが条件」ということでした。

つまり、小学生低学年から時々おこづかいを渡し始め、学年が進むごとに金額が上がり、渡し方が条件なしの定額制になるという傾向が見られます。

おこづかいの3つの方法と良し悪し

おこづかいの種類や良し悪しには、どのようなものが考えられるでしょうか。ここでは3つの方法について、専門家の意見も交えて紹介します。

 定額制(1ヶ月に3000円など)

上記の調査結果からわかるように、多数の家庭で取り入れられているのが「月に1回、定額を渡す」という方法です。
メリットは、管理する力や我慢する心が身につき、「やりくりできた」という成果が自信に繋がることです。

しかし、子どものタイプによっては、おこづかいを貰うとすぐ使い切って追加をねだったり、必要な物が買えなくなり結局親が買ったりして、親子共に失敗経験ばかりが積み重なることもあります。

報酬制(お手伝い1回につき300円など)

日本では年齢と共に金額が上がっていくことが多いですが、アメリカではそのような習慣はなく、親の手伝いをする、テストで良い点をとるなどが条件になるそうです。まるで「年功序列の日本企業と、実力主義のアメリカ企業」のようですね。

専門家の中でも、「手伝いをするのは当たり前だからおこづかいの対象にはしない」という意見と、「家事労働は賃金を払うに充分あたいするためおこづかいの対象にする」という意見に分かれます。

勉強に関しては得意不得意があるため一律におこづかいの対象にするのは厳しい気もしますが、「勉強をするためのモチベーションはお金以外にありえない」という意見もあります。

どちらにしても、親子でよく話し合って取り入れる必要がありそうですね。

承認制(欲しいものがあったときに貰うなど)

上記の調査からわかるように承認制は少数派です。専門家からも、管理を学べず金銭教育にならないと反対意見が聞かれます。

しかし、例えば欲しいゲーム機があったときに、それがどれほど良いもので自分に必要かということを調べてまとめ、家族の前で発表し、認められたら買ってもらえるという「プレゼンテーション形式」を取っている家庭もありました。

通常のおこづかいと承認制をセットにすることで、社会に出たときに役立つ力を鍛えられるかもしれませんね。

子どものタイプ別に見るおこづかい

ここでは、子どものタイプに合わせたおこづかいについて、アニメ「ドラえもん」のキャラクターを例にして考察します。

しずかちゃんタイプ

しずかちゃんはしっかり者で、勉強もできる女の子。部屋も片付いていて、宿題やピアノの練習もきちんとこなしています。おそらくおこづかいに関してもやりくりに大きな問題はなさそうですよね。

このような子の場合は月に1度定額のおこづかいを渡し、支出全般をやりくりさせる方法が良いのではないでしょうか。

ほしいものだけでなく必要なものもおこづかいでやりくりすることで、「文具を無くしたり壊したりしなくなった」「商品や値段を調べて買い物ができるようになった」など、更なる成長を期待できます。

しかし、このようなタイプは、貯蓄はうまくなっても「買う」ことが苦手で、自分の好きなことにうまくお金を使えなくなることがあります。貯めるだけでうまく使えないというのは、将来自分が成長するための出費の決定がなかなかできず、損をすることもあるのです。

しずかちゃん自身は好きなキャラクターやアイドルグッズを買っている場面もあり心配はなさそうですが、「バランスよくお金を扱えるように」という意識も大切ですね。

のび太くんタイプ

のび太くんは「ドジでなまけもの」な性格で、アニメの中でもたびたび「おこづかいが足りなくなった」と嘆くシーンが見られます。おそらく月1回の定額制では失敗が多く、やりくりする力は身に付きにくそうですよね。

このようなタイプの子どもは、1度に大量の現金を目にすると気持ちが大きくなって使ってしまいやすいそうです。同じ金額でも分割して週1回渡し、管理する練習をすると良いですね。

また、現金を見せないためにお金は親が所持し、申告した分の残高を減らすという方法で成功した例もあります。

支出を把握するためのおこづかい帳は親も気をつけて見てあげたいところです。書くよりレシートを貼るといった単純なものが良いですね。

ジャイアンタイプ

ジャイアンは乱暴な面が目立つ性格ですが、実は家族や友達への思いやりがあり、家業の雑貨屋を手伝っています。ジャイアンのように自営業や在宅ワークの家庭は、「お金は一生懸命働いて手にできるもの」という意識が自然と身につきやすいようです。

また、ジャイアンのように「負けん気が強い」タイプは、テストの点数やお手伝い、プレゼンテーションなどによっておこづかいを増やす仕組みを作ると良さそうですね。持ち前の負けず嫌いと頑張り屋な性格を活かし、成績アップや将来に役立つ力の習得につながるかもしれません。

まとめ

ドラえもんのキャラクターのように、子どもにはさまざまなタイプがあり、得意不得意があります。

おこづかいの方法を、子どもの性格やタイプに合わせて選んだり、組み合わせて使ったりすることで、お金を上手に貯めて使える「金銭教育」につながっていきます。

また、おこづかいをうまく報酬にすることで、自信を育み、社会の中で役立つ力を身につけることもできそうです。

ぜひ、お子さんにぴったりのおこづかいの渡し方を、選んでみて下さいね。

参考資料

羽野 こはる