「2000万円」という数字の問題点…必要な老後資金額とは

aijiro/shutterstock.com

退職が視野に入る世代にとって重要なのが、2019年に話題となった「老後資金2,000万円」問題をはじめとする老後のための貯蓄のことでしょう。「退職金があるから老後の2,000万円は心配することはない」という意見もありますが、本当に大丈夫なのでしょうか。実は決して楽観できない理由もあるようです。

老後資金2,000万円問題を振り返る

まず、老後資金2,000万円はどのような数字なのでしょうか。金融庁のレポート(※1)では、高齢夫婦2人世帯を例として、老後の生活費の不足を報じています。夫婦二人は夫が標準的な給与で40年間働いていたサラリーマン、妻は専業主婦という設定で、老後の主な収入は公的年金となります。

続きを読む

金融庁レポートで提示された高齢無職夫婦2人世帯の家計収支(毎月)

  • 夫:老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金を受給
  • 妻:老齢基礎年金を受給
  • 毎月の収入(二人分・主に公的年金):20万9,198円
  • 毎月の支出:26万3,718円
  • 毎月の赤字額:5万4,520円

毎月の収支差(赤字・約5万5,000円)は貯蓄を取り崩すことになるため、以下のような資金が必要になることが分かります。

  • 20年間:5万5,000円×20年(×12カ月)=1,320万円
  • 30年間:5万5,000円×30年(×12カ月)=1,980万円

老後2,000万円問題は、このような数字でした。しかも支出については、介護費用や住宅リフォーム費用、老人ホームへの入所費用など、特別な支出を含んでいない点に注意が必要だといえます。

参考記事

ニュースレター

メールアドレスをご登録いただくと、毎朝LIMOの更新情報をお届けいたします。
執筆者
LIMO編集部
  • LIMO編集部
  • 株式会社ナビゲータープラットフォーム

LIMO編集部は、日本生命やフィデリティ投信で証券アナリストやポートフォリオマネージャーであった泉田良輔を中心に、国内外大手金融機関勤務経験、ビジネスネットメディア運営経験者や大手ファッション誌や雑誌の元編集長、学習参考書などの書籍校閲・校正経験者、またWebマーケティングスペシャリストなどが編集や執筆作業を行い、運営をしています。沿革としては、LIMOの前身である投信1(トウシンワン)は個人投資家向け金融経済メディアであるLongine(ロンジン)の執筆者である国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーやビジネス系インターネットメディア運営経験者等を中心に立ち上げました。サブスクリプションモデルで一定の成功を収めていたLongineですが、グループ内で新サービスを展開ることとなり、多くの読者の声に惜しまれながらLongineのサービス自体は2020年3月に終了となりました。Longine編集部メンバーは引き続きLIMO編集部のメンバーとして在籍し、お金のプロとしてコンテンツ編集や情報を発信しています。LIMO編集部は、国内のみならずグローバルの視点から、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報をわかりやすくお届けします。