新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延により、社会情勢や医療のあり方が大きく変化しつつあります。
健康であるに越したことはありませんが、病気や障害を抱えて治療、療養が必要となる可能性は、私たちだれもが持っています。
医療機関にお世話になると同時に、お金のことが心配になるという方も多いでしょう。みなさんは「お金がかかる病気」には、どのような種類のものがあるかご存じでしょうか。
「国全体」でみた、医療費が高額となる病気
厚生労働省は、国民の健康状態や医療財源の確認のために、どれだけ医療費が使われているのかを調査しています。
ここでは「平成30年(2018年)度 国民医療費の概況」より、疾病分類別にデータを追っていきます。
調査結果の「傷病別国民医療費の状況」によると、以下のようになっています。
1位:循環器系(心臓や血管)の疾患… 6兆596億円
(例:狭心症、大動脈瘤、不整脈など)
2位:新生物< 腫 瘍 >(がん)・・・4兆5256億円
(例:胃がん、大腸がん、乳がんなど)
3位:筋骨格系及び結合組織の疾患 ・・・2兆5184億円
(例:関節リウマチ、椎間板ヘルニア、筋炎など)
4位:損傷,中毒及びその他の外因の影響・・・2兆4421億円
(例:骨折、熱傷、薬物中毒など)
5位:呼吸器系(肺、気道)の疾患・・・2兆3032億円
(例:肺炎、慢性閉塞性肺疾患など)
上記はあくまで「国全体として」みたときに医療費が高額だったものの順位で、それぞれ患者数も違います。よって、「個人レベル」でお金のかかる病気をさすデータではありません。
次では、「個人レベル」みた、治療費が高い病気について、データを見ていきます。