現役ナースが説明「セルフメディケーション税制」ってなあに
「医療費控除」もお得になりますが、2017年から開始された「セルフメディケーション税制」についてもチェックしておきましょう。
これは、簡単にいうと、
医療費が増えていくなかで「普段から病気の予防をしている人に対しては、市販薬の代金をお得にしてあげよう」という制度です。
定期健康診断、予防接種などを受けている人で、対象となるOTC医薬品(市販薬)を家族の購入分を含めて年間1万2千円を超えて購入した人は、所得控除が受けられるようになります。
対象となる商品はパッケージにマークがついています。
一部商品には対象ですが、マークがついていないこともあります。迷った場合は、厚生労働省のページ(※)で対象商品一覧が確認できるので、ぜひ参考にしてください。
ここで気をつけたいのが、先に述べた「医療費控除」とは異なり、健康診断の結果などを提示し、実際に「健康の保持増進及び疾病の予防」に取り組んでいることを証明する必要がある点です。
この証明となるものは、勤務先で受ける健康診断の結果などでも可能ですので意外とハードルは低いでしょう。
参考:厚生労働省「セルフメディケーション税制について」「セルフメディケーション税制対象商品」
さいごに
「医療費控除」と「セルフメディケーション税制」の併用はできません。どちらがよりお得になるのかをしっかり計算して活用していきましょう。
また、「これは対象?」と判断に迷った場合は、税務署に問い合わせることをおすすめします。
昨年分はの病院の領収書や、薬局のレシートなんて捨てちゃったよ…という人は、ぜひ、今年はしっかりと保管して、来年の確定申告に備えましょう。
参考資料
- 国税庁「No.2260 所得税の税率」
- 国税庁「医療費控除の対象となる医療費」
- 国税庁「かぜ薬の購入費用」
- 厚生労働省「セルフメディケーション税制について」
- 厚生労働省「厚生労働大臣が定める健康の保持増進及び疾病の予防への取組一覧」
- 厚生労働省「セルフメディケーション税制対象商品」
村松 拓