さらに、回答で大きな差が表れたのが「転職で実現したいこと」。新型コロナ流行以降の転職検討者のうち、「業績の伸びている企業で働きたい」と回答したのは34%で、コロナ流行前から転職を検討している人より13ポイント高い数値を示しました。

ハイクラス人材層においても、所属企業への評価はシビアとなり、より将来性に確信を持てる成長企業を積極的に探していることが分かります。

将来への不安が増す中、柔軟な働き方が人気に

もう少し幅広い層への調査結果をみてみましょう。以下は、日経HRが昨年7・8月期に実施した「ウィズコロナ時代の転職意識調査」からの抜粋です(有効回答数735人)。

コロナ禍を経験して転職への関心について変化があったかについては「非常に高まった」が35%、「少し高まった」が22%であわせて約6割。

年代別で見ると、20代(61%)と40代(62%)が、30代と50代(ともに54%)を上回っています。また、「非常に低くなった」(1%)、「少し低くなった」(5%)は合計しても1割に満たない結果となりました。

転職意向の理由としては、現在の会社・業界の将来への不安のほか、在宅勤務ができない、働き方改革の速度が遅かったりなどの会社への不満が多数。「リモートワークできる会社に転職したい」や「多様な働き方ができる職場に魅力を感じる」など、柔軟な働き方を希望する意見が目立ちました。