2020年度版の「厚生労働白書」によると、今の45歳が高齢者になる20年後の日本では65歳男性の約4割が90歳まで、65歳女性の2割が100歳まで生きると考えられています。65歳女性の約7割は90歳まで生きるとされており、いよいよ人生100年時代が現実味を帯びてきたといえそうです。長くなる可能性が高い老後生活のために、今できることを考えます。
人生100年時代が本格的に到来
同資料によると2019年に65歳になった人のうち、男性の4%は100歳まで、36%は90歳まで生きると推定されています。一方、女性の16%は100歳まで、62%は90歳まで生きると考えられます。70歳まで働いたとしても、セカンドライフの期間は20~30年間という長期間に及ぶ可能性があります。
「思っていた以上に老後が長い」「老後資金が足りるだろうか」と不安になる人もいるのではないでしょうか。長いセカンドライフに備えて今どんな備えをしておけばよいのか考えます。
現在の70代の貯蓄額は
はじめに、現在の70代がどのくらいの貯蓄を保有しているのかについてご紹介します。総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2019年(令和元年)平均結果―(二人以上の世帯)」によると、二人以上世帯の貯蓄現在高は1,755万円、負債現在高は570万円です。
70代以上に絞ってみると、貯蓄現在高は2,253万円。内訳のうち、もっとも多い定期性預貯金は900万円を超えています。