その後、コロナ禍が続いているにもかかわらず、株価は急騰し、年初来の下落分を取り戻すと、さらに27,000円に迫る位置まで上昇しました。大納会が「ご祝儀相場」で27,000円を超えて終えるようなことがあれば、2021年の相場にも弾みが付きそうです。
多少の調整となっても押し目買いのスタンスで
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。ローソク足の実体が短く、窓をあけて寄り付くような動きが続きました。21日月曜日には陰線となり、22日火曜日には窓をあけて下落、5日移動平均線も割り込んでしまいました。
ただ、このように値動きが小さい場合は、短期の移動平均線を割ることは珍しくありませんので、さほど気にする必要はありません。上下はありましたが、結局は前週末と比べて106円あまりの小幅安でした。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。いくつかの方向が考えられます。まず期待としては、大納会に向けて値が跳ね上がって27,000円超えとなること。
ただし、大発会(23,204円)に比べ、かなり上昇していることや、特にその上昇が10月末から11月末の1カ月間という短い期間で起きたことから利益確定売りも出やすいところです。その点では、短期的には下落して終わる可能性もあります。その場合の下値メドは心理的節目となる26,000円、11月20日の安値(25,425円)あたりになりそうです。
中期、長期ともに、チャートは強い上昇トレンドとなっており、目線は上に持っていいと思います。バブル崩壊後の戻り高値である1991年3月の27,270円も視野に入ってきています。ここを超えると3万円台がぐんと近づいてきます。大納会にかけて調整が入ったとしても、押し目買いの好機と考えていいでしょう。
下原 一晃