2020年、100歳以上の高齢者の総数は8万450人となり、過去最多となりました。平均寿命においても、男性が81.41歳、女性が87.45歳と、こちらも過去最高を記録しています。(※1)

しかし、平均寿命が延びる一方、健康寿命(健康上の問題による日常生活への影響がない期間)との差が問題となっているのです。

2016年時点での、男性の健康寿命は72.14歳、女性は74.79歳と、平均寿命との差が10歳~13歳もあり、医療や介護を必要とする期間が長いことを示しています。(※2)

「長生きするなら健康なままでいたい!」と思うのは自然なことですよね。

そこで今回は、キューサイ株式会社がおこなった「100歳100人実態調査2020」(※3)をもとに、元気な100歳以上の高齢者が、どのように生活してきたのか、どんなことを習慣としてきたのか、などを参考に、健康なまま長生きする秘訣を紹介していきます。

(※1)「令和2年 百歳以上高齢者等について」厚生労働省
(※2)「健康寿命のあり方に関する有識者研究会 報告書」(2019年)厚生労働省
(※3)「100歳100人実態調査2020」キューサイ株式会社

1.食事

1日3食きちんと食べる!

<食生活で健康維持や体力維持のために最も役立っていること>

1位:3食を欠かさず食べる…41.0%
2位:栄養をバランスよくとる…10.0%
3位:意識して水分をとる…8.0%
3位:野菜類をよく食べる…8.0%

調査結果をみると、1日3食をしっかり食べている100歳以上の方が多いようです。また、3食食べることだけでなく、栄養バランスを考えたり、野菜類を食べるようにしたりと、内容にもこだわっていることが伺えます。

<普段から摂取している食事・おやつの回数>

1日3食欠かさず食べている…94%
3食+午前・午後どちらかでおやつを食べている…78%
朝食を食べていない…2%

9割以上の方が3食を欠かさず食べており、また、約8割の方が食事以外にもおやつを食べていることが判明しました。
朝食を食べていない方はわずか2%と少なく、朝からしっかりと栄養を摂取することが重要だといえるでしょう。

たんぱく質が豊富な食事内容

<3日間の朝食・昼食・夕食の食事内容>

900食(3食×3日間×100人)のうち、たんぱく質を摂取していた食事は809食であり、89.9%にも及びました。

たんぱく質は、筋肉を強化するのに適している食材なうえ、低カロリーなものも多く、健康な体を維持するためには欠かせない栄養素といえるでしょう。

<とくによく食べられていた食材>

1位:鶏・うずらなどのトリの卵…31.9%
2位:豆腐(厚揚げ等も含む)…22.7%
3位:牛乳…22.6%

よく食べられていた食材は、調理が複雑なものではなく、そのままでも食べられるものが多いようです。とくに、豆腐や牛乳は調理の必要がなく、高齢者や100歳以上のご長寿でも、取り入れやすい食材でしょう。

その他、ハムなど肉の加工食品やタラなどの白身魚、豚肉なども上位にランクインしており、さまざまな食材が食べられていることがわかりました。