いまだ終息の兆しが見えないコロナ禍。私たちの暮らしや仕事を取り巻く環境が激変した2020年も、残りわずかとなりました。
感染症対策に追わる現場、勤務先の業績悪化、テレワーク体制への見切り発車的な切り替え…。多くのはたらく人にとって、心身ともに「厳しい」年となったことでしょう。
そんな中、お金や仕事、家族関係といったことが原因で、心の不調を感じる人は増加しているようです。「コロナ鬱」なるワードも、頻繁に見聞きするようになりました。
今や4人に1人が罹患するともいわれる「うつ病」。気分障害は、医師の指示のもとで休養をしっかりとることがたいせつといわれています。
ストレス源から離れるために「じゃあ退職します」、などと簡単に言えるものでもありません。さらにいえば、仕事やお金の心配を抱えたままでは、心身の健康はなかなか回復できないでしょう。
今回は、サラリーマンのみなさんが「心のバランス」を崩してしまったとき、「元気になること」を支援する制度にフォーカスしていきます。「もう無理…」と人知れず悩み続けているみなさんの心が、少しでも軽く、明るくなることを祈っています。
① さいしょに…継続通院の「経済的な負担」を減らす
「自立支援医療(精神通院医療)」
メンタル疾患は、多くの場合、続けてお医者さんに継続して医療機関に通うことが想定されます。毎回の診察料・薬代もかさみます。その負担を軽くする制度が「自立支援医療(精神通院医療)」です。
「自立支援医療(精神通院医療)」
・すべての精神疾患を対象に、通院による継続的な治療が必要な人が申請・利用可能
・通常「3割負担」の医療費が「1割負担」まで軽減される(※ただし指定の医療機関・薬局のみ)
・世帯の所得や疾病に応じて、ひと月あたりの自己負担に上限が設定される(※上限額を超えた部分の負担は不要)「自立支援医療(精神通院医療)の概要」厚生労働省