2020年は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大防止のため、休業要請や外出自粛の要請がありました。そのため客足が途絶えてしまい、売り上げの面で心配が増えました。特に宿泊業や飲食サービス業への打撃は大きく、日本労働組合総連合会が行った「コロナ禍における雇用に関する調査」でも、賃金の総額が減るなど、この先の雇用への不安が浮き彫りになっています。
賃金総額が減ると思う人は約3割
日本労働組合総連合会が行った「コロナ禍における雇用に関する調査」の中で、2020年の賃金総額(手当や賞与なども含む)が2019年と比べてどう変化するかを聞いたところ、「コロナ禍の影響で減少する見通し」は 29.9%、「コロナ禍の影響での変化はない見通し」は 40.8%、「コロナ禍の影響で増加する見通し」は 2.6%となりました。2019年よりも減ると予想している人が約3割いることがわかりました。
業種別で見ると、製造業では 38.9%になりましたが、宿泊業,飲食サービス業では51.2%で半数を上回っています。
この先もコロナが続いたら、働き続けることはできる?
もし今後もCOVID-19の感染が続いたとしたら、今の勤め先で働くことはできるのでしょうか。「働き続けられると思う」は 50.2%、「どちらかといえば働き続けられると思う」 は 37.6%で、合計した「働き続けられると思う(計)」は 87.8%となりました。一方で「働き続けられないと思う」は4.8%、「どちらかといえば働き続けられないと思う」は 7.4%で、合計した「働き続けられないと思う(計)」は 12.2%との結果が出ています。
業種別にみると、「宿泊業,飲食サービス業」では「働き続けられると思う(計)」は 67.4%、「働き続けられな いと思う(計)」は32.6%となりました。働き続けられないと感じている人の割合は、全体と比べて高い傾向にあります。調査時点では、経済対策としてGo To トラベルやGo To イートが行われていましたが、実際に働く人にとっては不安感の方が強かったようです。