貯蓄額と年金で老後は安泰?
その世帯が共働きか否か、会社勤めか否かで大きく変わってくる年金事情。例えば夫が自営業、妻が専業主婦の家庭の場合であれば、年金受給額は満額で月額約13万円だということがわかります。月額13万円で暮らしていくとなるとなかなか難しいですよね。そうなると、貯蓄を切り崩しながら生活費に充てるほかありません。
会社員であれば、厚生年金や場合によっては企業年金などを貰うことができるので、安泰かと思われるかもしれません。しかし、公益財団法人生命保険文化センター実施「令和元年度 生活保障に関する調査」によると、夫婦2人がゆとりある老後生活を送るためには月36.1万円必要だという結果も出ています。自身が貰えるおおよその年金額を把握したうえで、このゆとりある老後に必要な資金をまかなえるように、あとどれくらいの貯蓄が必要なのかしっかりと計算していく必要があります。
アラフィフ世代は、お金のかかる世代ではありますが、老後はもうすぐそこまで見えています。本格的な貯蓄ができる最後の15年といってもいいでしょう。未来を見据え、必要な金額を算出し、老後貯蓄に目を向けていきましょう。
【ご参考】
貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯 金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)へ の預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに 株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点 の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社 内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
【参照】
総務省「家計調査報告(貯蓄・負債編)2019年(令和元年)平均結果(2人以上の世帯)」8-5世帯主の年齢階級別
日本年金機構「令和2年4月分からの年金額等について」
厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業統計 平成30年度」
統括表10(厚生年金)厚生年金保険(第1号)年齢別老齢年金受給権者平均年金月額
統括表13(国民年金)年齢別老齢年金平均年金月額
公益財団法人生命保険文化センター「令和元年度 生活保障に関する調査」
多田 秋