寡婦年金
また、自営業者などの第一号被保険者として、10年以上保険料を納めた夫が亡くなった場合、10年以上継続して婚姻関係があり、生計を一にしていた妻に支払われる寡婦年金もあります。この場合、夫が受け取るはずであった老齢基礎年金の4分の3を受け取ることができます。
ただし、受取期間は妻が60歳から65歳までの5年間だけです。65歳以降に自営業の夫がなくなると、自身の老齢基礎年金しか受け取ることができないことを念頭に、老後資金を蓄えておくことが必要です。
なお、受給条件などの詳細については、日本年金機構の「遺族年金」のページなどをご参照ください。
おわりに
国立社会保障・人口問題研究所の推計では、全世帯に占める単身世帯の割合は2010年に3割超、2040年には約4割になるといいます。老後のことなんてまだまだ先のことだと考えたいですが、今のうちから少しずつお金のことを考えておくことは大切です。
まずは自分がどんな老後を過ごしたいかを考えて、そのための費用感をイメージしてみましょう。そして、ねんきん定期便で将来の年金額がいくらになるのかを確認し、年金以外に大体どのくらい資金が必要かを把握するところから始めてみてはいかがでしょうか。
【参考資料】
「家計調査報告 [家計収支編] 2019年(令和元年)平均結果の概要」(総務省)
「遺族年金」「寡婦年金」(日本年金機構)
中野 令子