また、2018年の「災」も当然ネガティブな意味ですが、2019年の株式市場は上昇で終わりました。

このように過去25回(注:今年2020年の相場を含む)を検証してみると、そのうち18回で前述した“強い関連性”を見ることができます(注:筆者調べ)。確率としては72%ですから、アノマリー※としては十分高いと言えるのではないでしょうか。

※アノマリーとは、理論的な根拠はないものの、相場で良く当たる経験則のこと。

コロナ禍によるネガティブな漢字の選出で、来年の株式市場は下落する?

さて、2020年の「今年の漢字」に選出される一文字は何になるでしょうか? ネット上の様々な前評判では「密」「禍」「耐」「粛」「染」などが有力視されていますが、一連のコロナ禍を反映したネガティブな意味になる可能性は非常に高いと考えられます。というよりも、ポジティブな意味の漢字を見出すことが難しいのが実情でしょう。

もし、「密」が選ばれた場合は、「新語・流行語大賞2020」とのダブル受賞になります。筆者が調べた限り、過去にダブル受賞はありません。

いずれにせよ、ネガティブな意味の漢字が選出されるとなれば、来年2021年の株式市場は72%の高い確率で下落するということになりますが、果たしてどうでしょうか。たかがアノマリー、されどアノマリー。今年の漢字と共に、来年の株式市場の結果を検証するのが楽しみです。

葛西 裕一